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職場のメンタルヘルスケアとは? 企業が知っておくべき対策を徹底解説

健康経営コラム編集部

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ストレスチェックの義務化など、職場でのメンタルヘルス対策の必要性が注目されています。なぜやらなければいけないのか? 対策に取り組むと、どのようなメリットがあるの? などの疑問について解説します。
 

メンタルヘルスケアとは、心や精神を健康な状態に保つこと

メンタルヘルスとは、「心や精神面での健康状態」のことを指します。
職場において、従業員のメンタルヘルスが良好というのは、本人がもっとも高いパフォーマンスを発揮できている状態です。受けるストレスが増えると、メンタルヘルスは低下する関係にあります。
メンタルヘルスに不調を抱えた従業員がいる状況では、企業の成長や発展は難しくなります。
従業員のメンタルヘルス不調を防ぐための取り組み(メンタルヘルスケア)を行うことは企業にとっても、重要課題のひとつなのです。
厚生労働省が公開している「労働者の心の健康の保持増進のための指針」によると、従業員が受けるストレスは拡大傾向にあるといいます。
さらにその半数以上が、「仕事に関する強い不安やストレス」を感じているとのこと。
業務上の心理的負荷が原因で精神障害を発症した、あるいは自殺したとして労災が認定された件数は近年、増加傾向にあります。
さらに、年間の自殺者約2万人のうち働く人の自殺者は7000人にものぼります。
 
精神障害等による労災認定件数
【出典】厚生労働省:脳・心臓疾患及び精神障害等に係る労災補償状況
 
自殺した労働者数の推移
【出典】厚生労働省:脳・心臓疾患及び精神障害等に係る労災補償状況
従業員のメンタルヘルス不調の原因のひとつになる「職場のいじめ・嫌がらせ」について、都道府県労働局や労働基準監督署に寄せられた相談件数の割合も増加し続けています。
このことからも、企業は職場内の人間関係や職場環境の改善、従業員の心の健康づくりにおいて、より積極的に取り組むことが求められています。
 
いじめ・嫌がらせに関する相談状況の推移
【出典】厚生労働省:平成27年度個別労働紛争解決制度の施工状況
 

企業のメンタルヘルス対策の取り組みの現状は?

厚生労働省は、令和4年までに「メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業場の割合を80%以上にするという目標を発表しています。
平成29年は、メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業場の割合は 58.4%でした。
また、事業所規模別に見ると、300人より大きな規模の事業場ではほぼ全体が対策に取り組んでいますが、300人より少ない事業場ではまだ取り組みができていない事業場があるようです。
 
メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業場の割合
【出典】
厚生労働省:平成30年「労働安全衛生調査(実態調査)」の概況
厚生労働省:第15回 過労死等防止対策推進協議会 議事次第

国内における300人より少ない事業場のほとんどは中小企業であり、国内の企業の99%が中小企業であるため、半数以上の企業がまだメンタルヘルスケアに取り組めていないと考えられます。
 

メンタルヘルス対策で期待できる効果と重要性

従業員のメンタルヘルスを良い状態に保つことは、本人にだけでなく、企業にとっても良い効果を期待できます。
 

職場の生産性の低下の防止

メンタルヘルスに不調がある従業員は、自身の能力を十分に活かすことができず、仕事の効率が落ちてしまいます。
メンタルヘルスが改善せず、休職することになった場合には、それが長期間になってしまうことも少なくありません。それどころか、自殺や離職につながってしまうこともあります。
企業にとっては、貴重な戦力を失うことになってしまいます。
従業員のメンタルヘルスの不調を早期に発見し、早期に対処することが、職場の生産性の低下の発生や悪化を防止する手立てになります。
 
自殺者数の推移(総数、勤務問題を原因の一つとするもの))
【出典】厚生労働省「平成30年「労働安全衛生調査(実態調査)」の概況」
 
自殺のうち、勤務問題を原因の一つとする割合
【出典】厚生労働省「第15回 過労死等防止対策推進協議会 議事次第」
 
近年、自殺者の総数は減少傾向にありますが、勤務問題を原因の1つとする自殺者の数はほぼ横ばいであることがわかります
 

従業員の生産性や活力の向上

メンタルヘルスケアとして職場環境の改善や、組織開発を行うことは、従業員の労働生活の質を高めることに繋がります。
ワークモチベーションを維持できるようになり、従業員の生産性や活力の向上が期待できます。
これは、メンタルヘルスの不調があるかないかにかかわらず、すべての社員や組織に対して行うことで、効果を発揮します。
 

経営リスクマネジメント

メンタルヘルス不調があると、集中力や注意力が低下し、事故やトラブルに繋がります。
公共交通機関や重機の取り扱い、危険物の取り扱いなどを行う業務の場合には、本人だけでなく顧客や同僚など、周囲の安全と健康をも脅かしかねません。
メンタルヘルス不調者への企業の対応が不適切で、メンタルヘルス不調を悪化させてしまった場合、労災請求や民事訴訟につながる場合もあります。
平成29年度までは、労災請求数、決定数ともに増加傾向にありました。請求数は平成30年度も引き続き増加しています。
 
精神障害の請求、決定及び支給決定件数の推移
【出典】厚生労働省:平成30年度「過労死等の労災補償状況」
 
労災補償の支給や訴訟費用、賠償費用のほかにも、医療費、長期休職者への傷病手当金、欠員補充費用(リクルート、面談、トレーニングなど)などのコストアップが考えられます。
また、企業には社員の心の健康を守る「安全配慮義務」がありますが、それが不十分だとみなされ外部に漏洩した場合、企業の社会的イメージダウンは避けられないでしょう。
特に中小企業にとっては、経営危機や企業の存続自体を左右しかねません。
従業員のメンタルヘルス不調の発生や悪化を防ぐことが、企業のコスト負担を減らすことや、企業やブランドイメージを低下させないことなど、経営におけるリスク回避に繋がります。
 

企業が取り組むべき職場のメンタルヘルスケアとは

従業員が自身の能力を最大限に発揮できる環境を作るために、企業はどのようなことに取り組めば良いのでしょうか。
 

「心の健康づくり計画」の策定

メンタルヘルスケアは、中長期的なプランで継続的かつ計画的に行うことが重要です。取り組みは、事業者が従業員の意見を聴きつつ、事業場の実態に即した取り組みを行うことが必要です。
このため、衛生委員会等において、十分調査審議を行い、「心の健康づくり計画」を策定することが必要です。
「心の健康づくり計画」に盛り込むべき事項は次の通りです。

  • 事業者がメンタルヘルスケアを積極的に推進する旨の表明に関すること
  • 事業場における心の健康づくりの体制の整備に関すること
  • 事業場における問題点の把握及びメンタルヘルスケアの実施に関すること
  • メンタルヘルスケアを行うために必要な人材の確保及び事業場外資源の活用に関すること
  • 労働者の健康情報の保護に関すること心の健康づくり計画の実施状況の評価及び計画の見直しに関すること
  • その他労働者の心の健康づくりに必要な措置に関すること

なお、ストレスチェック制度は、各事業場で実施される総合的なメンタルヘルス対策の取り組みの中に位置づけることが重要です。心の健康づくり計画において、ストレスチェック制度の位置づけを明確にしましょう。
 

メンタルヘルス対策を効果的に進めるための4つのケア

会社内で適切なメンタルヘルスケアを進めていくためには、

  • セルフケア
  • ラインによるケア
  • 事業場内産業保健スタッフ等によるケア
  • 事業場外資源によるケア

の4つのケアが、継続的に、計画的に行われることが重要とされています。ひとつずつチェックしていきましょう。

セルフケア

 
事業者は、従業員が自身に対して

  • ストレスやメンタルヘルスに対する正しい理解
  • ストレスへの気付き
  • ストレスへの対処

の3つを行えるように支援することが重要です。従業員だけでなく、管理監督者もセルフケアの対象者です。
セルフケアの具体的な取り組み方については以下記事でも詳しく解説していますので是非参考にしてみてください。
【関連記事】
従業員のパフォーマンスを高めるためのセルフケアについて徹底解説
【産業医寄稿】あなたはセルフケア出来ていますか?!
 

ラインによるケア

 
管理監督者は、職場環境等の把握と改善を行うことや、労働者からの相談対応を行うことが重要です。
休職者への職場復帰における支援なども含まれます。職場環境等の改善は従業員のストレスを軽減し、メンタルヘルス不調の発生や悪化を防止することが期待できます。
ラインによるケアで大切なのは、管理監督者が「いつもと様子が違う」部下に早く気づくことです。
どのような行動が、「いつもと違う」に当てはまるのか? 「いつもと違う」部下へはどのように接すればいいか? など、「いつもと様子がちがう」従業員への対応については、以下の関連記事で解説しています。
【関連記事】
【産業医寄稿】メンタルヘルス不調のサインかも!部下の様子がおかしい時の適切な対応について解説
【産業医寄稿】ラインケアはどのように行えばいいの?
メンタルヘルス対策の中で、管理監督者の役割は重要です。
部下の異変にいち早く気付ける上司を目指し、部下の行動様式や人間関係の持ち方について知っておくことが必要です。日頃から部下に関心を持って接しましょう。

事業場内産業保健スタッフ等によるケア

 
産業医や衛生管理者、保健師などの事業場内産業保健スタッフ等は、「セルフケア」、「ラインによるケア」が効果的に実施されるように、労働者や管理監督者へ支援を行います。
また、「心の健康づくり計画」の実施において中心的な役割を担います。
事業場内産業保険スタッフ等が行う心の健康づくり計画は、以下のものが挙げられます。

  • 具体的なメンタルヘルスケアの実施に関する企画立案
  • 個人の健康情報の取り扱い
  • 事業場外資源とのネットワークの形成やその窓口
  • 職場復帰における支援、など

【関連記事】
【産業医寄稿】事業場内産業保健スタッフ等によるケアは何を行うのか。

事業場外資源によるケア

 
事業場外資源には、従業員支援プログラム(EAP)や、労災病院・診療所、都道府県産業保健指導センター、地域産業保健センターなどがあります。
情報提供や助言を受けるなど、これらの外部サービスを活用することや、ネットワークの形成、職場復帰における支援、などがケアに含まれます。
事業場外資源によるケアには、以下のものが挙げられます。

  • 従業員支援プログラム(EAP)
  • 労災病院・診療所
  • 都道府県産業保健推進センター
  • 地域産業保健センター、ほか

 

メンタルヘルス対策の進め方

これまで紹介した心の健康づくりのための「 4つのケア」が適切に実施されるためには、事業場内の関係者(事業者、事業場内産業保健スタッフ等、管理監督者、事業場外資源、従業員)が相互に連携し、取り組みを積極的に推進することが効果的です。
カバーすべき分野が多岐にわたるため、基本的には産業医や保健師、弁護士や社会保険労務士などの専門家の意見も取り入れることが望ましいとされています。必要に応じて相談してみましょう。
基本的な対策は、以下のようなものが挙げられます。

1. メンタルヘルスケアの教育研修・情報提供

従業員、管理監督者、事業場内産業保健スタッフ等に対し、それぞれの職務に応じた教育研修、情報提供を実施。事業場内に教育研修担当者を計画的に養成することも有効です。

2. 職場環境等の把握と改善

従業員のメンタルヘルスは、職場環境などから様々な要因から影響を受けます。
たとえば作業環境や作業方法、労働時間、仕事の質と量、ハラスメント、人間関係、組織、人事労務管理体制……などが要因になり得ます。
職場環境の評価と問題点の把握、その改善を図ることが重要です。

3. メンタルヘルス不調への気づきと対応

万が一、メンタルヘルスに不調がある従業員が発生した場合には、その早期発見と適切な対応を図ることが重要です。
次の3つに関する体制を整備する必要があります。その際、従業員の個人情報保護には十分留意してください。

– 労働者による自発的な相談とセルフチェック

従業員が業務に関する悩みを相談できる社内窓口を設置する等、従業員の相談に対応できる体制を整備しましょう。
常勤の産業医が窓口になるのが望ましいですが、選任した産業医が非常勤の場合は、人事管理担当者や衛生担当者が窓口となっている企業も多いようです。
社内で相談することが難しいと感じる従業員もいるため、精神科クリニックと契約するなど、事業場外の相談機関を活用し、従業員が自ら相談を受けられる環境の整備も大切です。
また、ストレスに関する調査票や情報端末機器を活用して、セルフチェックを行える機会を提供することも効果的です。

– 管理監督者、事業場内産業保健スタッフ等による相談対応

管理監督者は、日常的に従業員からの相談には対応するように努めることが望ましいです。
話をよく聴き、適切な情報を提供し、必要に応じて産業医や産業保健スタッフ、外部サービスなどへの相談や受診を促すことも大事です。
事業場内の産業保健スタッフ等は、管理監督者と協力して従業員の不調の気づきを促すよう、保健指導や健康相談などを行いましょう。
必要ならば、外部の医療機関への相談や受診を促しましょう。

– 労働者の家族による気づきや支援

従業員の家族に対しても、ストレスやメンタルヘルスケアについての基礎知識や事業場のメンタルヘルス相談窓口などの情報を提供しましょう。

4. 職場復帰における支援

メンタルヘルス不調により休職した従業員が、円滑に職場復帰し、就業を継続するためには、衛生委員会等において調査、審議し、職場復帰支援プログラムを策定する必要があります。
あわせて、その実施に関する体制整備やプログラムの組織的かつ継続的な実施で、従業員への支援を実施しましょう。

職場でみられるメンタルヘルス不調のサイン

ハート

メンタルヘルス不調の従業員の発生を防ぐには、これまで述べたとおり従業員へのメンタルヘルスケアを実施することや、職場環境の改善を行うことが効果的です。
もし、メンタルヘルス不調がある従業員が発生してしまっても、早めに発見することが、早期回復のために重要です。
ここでは、メンタルヘルス不調のサインについて解説します。
 

行動面でのメンタルヘルス不調のサイン

職場において、管理監督者が従業員の様子を毎日よく観察し、「いつもと違う」などの変化に気づくことは、メンタルヘルス対策の中でもとても重要です。
「いつもと違う」様子とは、以下のものが挙げられます。
【メンタルヘルスの不調が疑われる部下の様子】

  • 遅刻、早退、欠勤が増える
  • 休みの連絡がない、無断欠勤がある
  • 残業、休日出勤が不釣り合いに増える
  • 仕事の効率が悪くなる。思考力・判断力が低下する
  • 業務の結果がなかなかでてこない
  • 報告や相談、職場での会話がなくなる(あるいは、増える)
  • 表情に活気がなく、動作にも元気がない(あるいは、その逆)
  • 不自然な言動が目立つ
  • ミスや物忘れ、事故が目立つ
  • 服装が乱れたり、衣服が不潔であったりする

速やかな気づきのためには、日頃から従業員に関心を持って接することと、いつもの行動様式や人間関係の持ち方について知っておくことが必要です。
「報告や相談、会話が増えたり、表情に活気が生まれて動作が元気になったりすることは、メンタルヘルスの不調という感じがしない。むしろ元気になったのなら問題ではないのでは?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、大切なのは「いつもと様子が違うこと」です。
いつも活発な人が元気をなくしてしまうケースならば、「メンタルヘルスの不調を抱えているのだ」とイメージしやすいかもしれません。
物静かな人が以前と打って変わって元気モリモリ活動的になるという変化も、本人のメンタルヘルスに不調が生じている可能性があるということに留意してください。
「本人らしくない」と感じたら、メンタルヘルスの不調を疑うようにしましょう。
 

体調面でのメンタルヘルス不調のサイン

出勤の状況や仕事の様子、同僚との接し方などの他に、体調にもメンタルヘルス不調のサインが現れることがあります。
【メンタルヘルスの不調が疑われる体調の変化】

  • 食欲不振、食事がおいしくない
  • 急にやせた、太った
  • 寝付きが悪い、夜中に目が覚めるなど睡眠障害
  • 体に不自然な傷がある
  • 頭痛や肩こりの悪化、めまい
  • 微熱が続く
  • 胃痛が治らない、など

本人から、このような体調の変化を伝えてくれる場合もありますが、体調の変化は、本人が気づいていないケースや、隠そうとしてしまうこともあります。
「最近元気なの?」とか「大丈夫?」というふうに聞いてしまうと、「はい、元気です」や「大丈夫です」と答えられてしまうことが多く、本当の体調や気持ちを知りにくくなってしまいます。
「昨日は何を食べたの?」とか、「昨日は何時に寝たの?」など、「はい/いいえ」では答えられない質問をしてみると、そこから具体的な状況がわかり、不調に気づくことができます。
 

もし、メンタルヘルス不調者が出てしまったら

頭を抱える女性

部下のメンタルヘルス不調のサインに気づいたら、早急に対応しましょう。
もし部下からメンタルヘルスの不調を申告された場合にも、「気づいてあげられなかった」ではなく「早期に発見できてよかった」と認識することが大切です。
ここでは、メンタルヘルス不調の従業員への接し方について解説します。
 

メンタルヘルス不調の社員への適切な対応方法

従業員がメンタルヘルス不調になってしまった、あるいはメンタルヘルス不調の疑いがある場合にもっとも重要なのは、相手を否定せず傾聴の姿勢で接することです。
相手からネガティブな気持ちの発言があったとしても、励ましたり、叱ったりするのは絶対にいけません。
相手の気持ちを十分に理解すること、解決方法を一緒に探していくこと、自分は味方であるという気持ちを伝える姿勢が必要です。
症状が軽いものであると確認できた場合には、セルフケアについてアドバイスを行うことも良いでしょう。
業務を一時的に軽くすることも必要であれば検討しましょう。症状によっては、病院やクリニックの受診をすすめることも必要です。
 

職場復帰のためのサポート

メンタルヘルスの不調により、従業員が休職することになってしまった場合の対応について、注意するポイントがあります。

休職中の連絡は最低限に

休職中の従業員には、療養に専念できるよう配慮します。引き継ぎは最小限にとどめ、以降は業務に関する連絡はしないようにしましょう。
連絡の頻度も1~2か月に1度とし、メールや書面によるやり取りが望ましいです。休職者とやり取りを行う者は1人だけにします。
休職中の経済的不安や、将来に対する不安もできる限り軽減できるよう、傷病手当金制度や復職手順についてなどの情報提供を行いましょう。

復帰に向けた対応

主治医による職場復帰可能の判断がなされたら、すぐに職場復帰を決定するのではなく、実際に業務を行える状態であるかどうかについて、産業保健スタッフを中心に情報収集と評価をしましょう。
産業医面談を設定することも有効です。
復職に際して、産業保健スタッフや復職する従業員、その管理監督者、人事労務スタッフを含めて、勤務時間の配慮や職場環境の調整が必要かどうかなども十分に話し合いを行います。
その上で、職場復帰プランの制作を行いましょう。
復職後、同僚に対しどの程度まで情報を共有するのかを話し合っておきましょう。

復職後の接し方や、同僚への説明

適応障害やうつなどメンタルヘルスの不調の回復期は、常に快方へ向かうものではなく、調子の良い日と悪い日を繰り返しながら、徐々に安定していくものです。
調子が良く見えていても、次の日には崩れてしまうこともあるのが普通だと留意してください。
職場復帰後は、時短勤務や業務軽減などの措置を行い、徐々に通常業務へ戻す期間が必要になります。
管理監督者は、同僚に対して勤務上の配慮事項を明確に伝え、職場復帰した従業員がスムーズに働けるよう配慮しましょう。
【関連記事】従業員の再休職を防ぐために! 適切な復職支援について詳しく解説

メンタルヘルスに関する産業医の面談

青空と手
産業医による従業員とのメンタルヘルスについての面談には、様々なものがあります。
ここでは、メンタルヘルス不調者への面談と復職判定面談、ストレスチェック後の高ストレス者への面接指導についてご説明します。
 

メンタルヘルス不調者への面談

従業員からの希望があった場合にはもちろん、メンタルヘルスに不調の疑いがある従業員に産業医との面談をセッティングしましょう。
「食欲がない」「眠れない」「集中できない」などの症状からもメンタルヘルスの不調を発見できる場合もあります。早期に発見、対処できることが重要です。
 

復職判定面談

休職中の従業員が、復職可能かどうかについて産業医が面談し、判断します。
休職者の主治医の判断で復職したものの、またすぐに休職してしまったり、十分に業務遂行できない状態であったりすることもあります。
そのようなケースを防ぐためには、復職可否の判定は主治医だけでなく、産業医とも面談をおこない、判断することが必要です。
【関連記事】従業員の復職面談はどうすればいい?流れや方法を分かりやすく解説!
 

ストレスチェック後の高ストレス者の面接指導

ストレスチェックの結果、高ストレスと診断され、面接指導を希望した従業員に、産業医との面接をセッティングします。
希望者のみですが、メンタルヘルスの不調は早期発見が重要ですので、できるだけ面接指導を受けるよう促すことも意識しておきましょう。
面接指導を行う産業医は、職場環境や会社の状況をしっかりと把握していることが大切です。産業医と従業員や会社との接点をつくり、最新の情報を共有できている状態が望ましいでしょう。
産業医をアウトソーシングする場合でも、面接指導の経験が豊富な産業医に依頼することがおすすめです。
 

メンタルヘルスケアには産業医との連携が不可欠

従業員のメンタルヘルスを健康に保つためのメンタルヘルスケアは、従業員にとっても会社の成長にとっても欠かせないことです。
効果的なケアや対策には、人事や労務だけで完結させずに、産業医との連携や、病院・クリニックなどの外部サービスを活用することがポイントです。
とはいえ、「産業医ってどこで探したらいいの?」、「自社とよい関係を築ける産業医を見つけたい」 など、産業医の選任は難しく感じるかもしれません。
そんなときは、産業医の紹介サービスを使うことがおすすめです。
専門コンサルタントが産業医の選任サポートしてくれるので、選任に困っている場合は活用してみると良いでしょう。

  • 産業医選びで失敗しないために

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