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これってアルハラ?知らないでは許されない会社の飲み会で注意すべきこと

健康経営コラム編集部

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社内外でお酒を飲む機会がある全ての人に気をつけてほしいのが、「アルコールハラスメント(アルハラ)」です。飲み会で何気なく取っていた行為が、「実はアルハラ…」というケースは少なくありません。

だからこそ人事労務担当者は、アルハラが社員、そして社会に与える影響について考え、会社として対策を講じる必要性があるのです。

本記事ではアルハラの概要をはじめ、どのような行為がアルハラに該当するかや企業に与える影響についてご紹介します。アルハラの事例についても触れるため、忘年会といったお酒の席が増えるシーズンに向けて気をつけたいポイントを一緒に考えていきましょう。
 

アルコールハラスメントとは?

アルコールをはじめとする依存性薬物の問題を予防、早期発見や治療支援、回復を応援するNPO法人ASK(アスク)によると、アルハラは「飲酒にまつわる人権侵害。命を奪うこともある」と述べられています。
ASKが示すアルハラの定義は次の5つです。

  • 1.飲酒の強要
  • 2.イッキ飲ませ
  • 3.意図的な酔いつぶし
  • 4.飲めない人への配慮を欠くこと
  • 5.酔ったうえでの迷惑行為

【引用】NPO法人ASK アルハラの定義5項目

上司や先輩などが心理的な圧力などをかけるuとで飲まざるをえない状況に追いこんだり、飲めないと主張する人の意向や体質を無視して飲酒を勧めたりなどが当てはまります。

都内だけでも、この2〜3年の間に毎年1万人を超える人が急性アルコール中毒で救急搬送されています(※1)。

もちろん、これらの全てがアルハラによって引き起こされたわけではありませんが、節度ある飲酒ができないことで引き起こされた急性アルコール中毒も少なくありません。

だからこそ、相手がNoと言えない状況に追い込んだり、圧力を利用した状況での飲み会はアルハラであることを人事労務担当者は忘れないでください。
 

アルハラの現状と訴訟事例

ゼネラルリサーチ株式会社が実施した「アルコールハラスメントに関する意識調査」によると、お酒の強要などのアルハラを受けたことがある人はアンケート対象者の40%に対し、アルハラをしたことがあると回答した人はわずか10%でした(※2)。

同アンケート結果からも分かるように、自分がアルハラの加害者であるということは自覚しにくい状況にあります。

アルハラは、セクハラやパワハラといった他のハラスメント同様、犯罪です。

刑事、民事といった法的責任が問われます。加害者となった従業員はもちろん、場合によっては企業も責任を負うケースがあります。

刑事責任の一例をご紹介すると、お酒を無理矢理強要することは強要罪、強要して酔い潰された場合には傷害罪、飲酒が原因で倒れたのに救急車を呼ばなかった場合には保護責任廃棄罪などが挙げられます。

一気飲みを促すようなコールで飲まないといけないような空気を作り出した人も、現場助勢罪に問われる可能性があります。もし会社の飲み会でこれらの行為が行われたのであれば、使用者責任として、企業は損害賠償を背負う可能性があります。これは民事責任に該当します。

過去にあった訴訟では、周囲から見ても明らかに飲めない営業担当に「吐いたら飲める」と飲酒を強要した上司と企業が提訴されました。

本件では、上司の不法行為責任と会社の使用者責任が認められ、損害賠償が命じられています。
このようにアルハラは従業員だけが意識する話ではなく、企業としても従業員が問題を引き起こさないよう一体となって対策を講じる必要があるのです。
 

アルハラが与える働く人や企業への影響

では、アルハラが与える従業員や企業への影響にはどのような内容があるのでしょうか。

従業員の立場からは、「従業員の離職のきっかけ」「仕事へのモチベーション低下」などが挙げられます。

昨今は、従業員一人ひとりの労働環境における心理的安全性が重視されます。
だからこそ、アルハラが生じるような環境では安心して働くこと自体が難しいと判断され、仕事に対する意欲の低下や離職のきっかけに繋がります。

また訴訟問題などで裁判問題などに発展すると、「企業ブランドの失墜」の引き金にもかねません。
アルハラに限らず、ハラスメントが生じる企業に対しては、社会的な責任を果たせるかどうかという世間の目が厳しく突き刺さるからです。
 

アルハラを起こしやすい社員・受けやすい社員の特徴

ここからは、「アルハラを起こしやすい社員」「受けやすい社員」の特徴について簡単にお話をしていきます。
 

アルハラを起こしやすい社員

アルハラを起こしやすい社員の特徴としては、「飲むこと=コミュニケーション」「上下関係に厳しい」「私生活が上手くいってない」などが挙げられます。
まず世代に限らず、「飲むこと=コミュニケーション」と考えている方の場合には、自分のお酒の誘いやお酌を断られると自分自身のことを拒否されていると感じてしまうケースが少なくありません。
その結果として、無理矢理にでもコミュニケーションを取ろうとお酒の強要などに走ってしまうのです。
上下関係に厳しい方の中には、「なぜ、円滑に飲み会を進めるためにも一杯飲めないのか」と考えてしまう人もいるようです。
また、私生活が上手くいってない方の場合だと、お酒に溺れて自身の感情がコントロール出来ず、周囲に絡んでしまう状況が多々生じます。
 

アルハラを受けやすい社員

アルハラを受けやすい社員の特徴としては、「空気を読みすぎて断れない」「若手は飲まないといけない」「飲みキャラ、いじられ役」などが挙げられます。

新入社員や若手に多いのが、「空気を読みすぎて断れない」ケースです。企業内における、上司や先輩とのこれからの関係性を気にして、本音が言えない状況になっています。

また学生時代の部活や環境が起因となって、「若手は率先して飲まないといけない」という意識を持っている方も少なくありません。同時に「飲むこと=コミュニケーション」と捉えていることが多いです。

「飲みキャラ、いじられ役」といった立ち位置になっている人も、場の雰囲気を盛り上げるために、飲むことを強要されやすい状況にあります。
 

人事担当者としてできることは?

こうしたアルハラ問題を社内で予防するためには、人事担当者としてどのような向き合い方ができるのでしょうか。ここではその一例をご紹介します。

まず、手軽に始められるのがイントラを用いた啓蒙活動です。

広報ニュースの一環としてアルハラについて取り上げたり、アルハラによる企業訴訟の事例などを伝えたりなどすることで、身近なところから社員たちに情報が発信できます。

また飲みニケーション世代に時代が変わっていることを自覚してもらうためにも、産業医や専門家などを招いて「アルハラの勉強会を実施」するという方法もあります。

専門家の第三者視点から話してもらうことで、飲むことがコミュニケーションになっている管理職などに、客観的な意見を知ってもらうことが狙いです。

また「労使との連携」によって企業を挙げてアルハラに対して厳しい姿勢をもって向き合うこと、現状を把握するための「企業アンケートの実施」なども、検討してみてはいかがでしょうか。
 

まとめ

本記事では、アルハラ問題に悩む企業に向けて、アルハラが与える社員や企業に対する影響、人事労務担当者が取れる対策についてお話ししました。

アンケートなどからアルハラの社内現状をヒアリングしつつ、同時に啓蒙活動や専門家の勉強会を通して社内教育を進めていきましょう。
 
【参考】
東京消防庁 他人事ではない「急性アルコール中毒」
ゼネラルリサーチ株式会社 アルコールハラスメントに関する意識調査
 

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