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ストレスチェックで高ストレスと判定された従業員は、産業医面談の対象です。しかし、産業医面談の流れや対応すべきことが分からない企業担当者の方も多いのではないのでしょうか。
この記事では、ストレスチェックの高ストレス者への産業医面談の流れや、事業者が高ストレス者に対し配慮すべきことなどを解説します。
高ストレス者と判定された従業員に適切に対応できるよう、企業の担当者の方はしっかりと理解しておきましょう。
ストレスチェックの結果、以下のどちらかに該当する場合、高ストレス者と判定します。
厚生労働省は、数値基準にもとづいて高ストレス者を判定する方法を公表しています。
しかし、実際のところその数値基準が自社において適切かどうかは、実施してみないと分からないのが実情です。評価基準は企業の状況に応じて変更が可能なので、それぞれの特性をふまえたうえで定めるようにするといいでしょう。
ただし、いったん定めた評価基準は、ストレスチェックを実施した後に変更できません。見直したい場合は、次回のストレスチェックを実施するまでに行いましょう。
【関連記事】ストレスチェック制度とは?実施によって得られるメリットや導入手順を解説
ストレスチェックで高ストレスと判定された従業員に対し、産業医などのストレスチェック実施者は、面談を実施し面接指導をしなければなりません。
ただし、産業医面談の実施は、当該従業員から申し出があった場合のみ可能で、強制的に受けさせることはできません。
産業医による高ストレス者への面接指導の目的は、メンタルヘルス不調を未然に防ぐためです。面談を実施しストレスの要因を明確に把握できれば、就業上の措置を適切に講じられ、ストレスによる健康リスク軽減につながります。
当該従業員から産業医面談の申し出があった際は、速やかに対応しましょう。
【参考】厚生労働省「長時間労働者、高ストレス者の面接指導について」
【関連記事】産業医面談とは?実施が必要となる基準や話す内容を紹介
ストレスチェックで高ストレス判定だった従業員が面談の申し出をしないからといって放置すると、メンタルヘルスの不調を引き起こし休職や離職をするリスクが高まります。
ストレス状態が続いてメンタルヘルス不調に陥り、気分の落ち込みや意欲の低下が日常的になれば、判断力や集中力が低下し業務を遂行するのは難しくなるからです。
また、適切な措置をとらず就労させて精神疾患を発症したり、業務中に怪我をしたりした場合、安全配慮義務違反とされ訴訟に発展するリスクもあります。
そのため、高ストレス判定だった従業員を放置せず、適切に対処しましょう。
【関連記事】義務化されたストレスチェックは正しく実施しよう!制度や方法を紹介
ストレスチェックの高ストレス者への産業医面談の流れは、以下のとおりです。
それぞれのステップを解説します。
【関連記事】ストレスチェックにおける産業医の役割は?面接指導後に対応すべきことも解説
ストレスチェックの結果が高ストレス判定であったことを従業員に伝え、産業医面談を受けるよう勧奨します。安心して面談を受けてもらうために、以下のことを伝えましょう。
また、産業医面談をする目的も説明し、面談を受ける意義を理解してもらうことも大切です。
当該従業員から面談の申し出があったら、従業員の情報を産業医に伝え共有します。産業医に伝える主な内容は、以下のとおりです。
面談をスムーズに実施できるよう、事前に当該従業員の情報をまとめておきましょう。
【参考】厚生労働省「面接指導の具体的な進め方と留意点」
産業医面談は、当該従業員から面談の希望があってから1ヶ月以内に実施する必要があります。面談で確認するのは、以下の内容です。
(出典:厚生労働省「面接指導の具体的な進め方と留意点」)
従業員から聴取した上記の内容と、事前に用意した当該従業員に関する情報をもとに、産業医が面接指導します。
また、ストレスの要因が業務と関連しているのかを評価し、就業措置の必要性も判断します。
面接指導の内容や産業医の意見を踏まえ、必要に応じて就業措置をとります。講じるべき措置は、従業員のストレス要因や心身の健康状態によって変わってきますが、以下のような措置が必要になる可能性があります。
職場環境がストレス要因となっている場合は、就業措置ではなく職場環境の改善が必要です。たとえば、照明や騒音がストレスとなっている場合、就業措置を改善してもあまり意味がありません。
人間関係がストレス要因になっている場合は、配置転換などを検討するとよいでしょう。
ストレスチェックの高ストレス者への産業医面談を実施後、面接指導の結果報告書を産業医にまとめてもらい、事業者は結果報告書を労働基準監督署へ提出しなければなりません。
提出期限は設けられていませんが、できるだけ早めに提出しましょう。未提出の場合、労働安全衛生法にもとづき罰則を科せられるので注意が必要です。
【関連記事】ストレスチェックは結果報告書の提出が必須!正しく理解して実施しよう
企業の担当者は、面接指導で使用される個人情報の取り扱いについても注意が必要です。面接指導の具体的な内容は、第三者に情報がもれてしまわないよう、カギのついたロッカーなどで保管します。
パソコンでデータとして保管する場合には、パスワードなどの設定をしたり権限のない人がアクセスできないようにしたりする工夫が必要です。
高ストレス者と判定された従業員が面接指導を申し出しやすい環境づくりに取り組むことが大切です。そのために、まずはストレスチェックの実施から面接指導までを分かりやすく図表などで示すといいでしょう。
また、面接指導を受けてもらうために手続きを簡素化しておくことも有効です。簡単に申し込みができ、手続きを他の人に知られることなく済ませられるような仕組みづくりをしましょう。
申し込みのための窓口がどこになるのかをはっきりとさせ、従業員が迷ったり不安になったりしないような配慮が必要です。
社外に相談窓口を設け、高ストレス者が相談しやすいように配慮する必要もあります。同僚などの目が気になったり、自分の状況が知られてしまったりするのではないかと心配し、産業医面談の申し出をためらうこともあり得えるからです。
第三者に相談できる社外の相談窓口であれば、従業員の不安軽減が期待できます。
【関連記事】EAPとは?メンタルヘルス対策としての概要や導入メリットを解説
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2020年11月に労働安全衛生法の一部が改正されたことで、対面での面談だけでなく、オンライン(リモート)による高ストレス者への面接指導も認められています。
ただし、オンラインでの実施の場合、一定の要件を満たしている必要があります。要件の詳細は、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
【関連記事】産業保健活動、オンライン対応がOK、NGなものは?―今さら聞けない産業保健vol.4
ストレスチェックは「実施して終わり」では意味がありません。ストレスチェックの結果、高ストレスと判定された従業員がいた場合、そのままにしておくと「うつ病」などの病気になるリスクが高まります。
企業の担当者は、該当する従業員が面接指導を受けるよう勧奨し、措置を講じる必要がある場合は、適切に対処しましょう。また、従業員からの面接申し出をしやすくするために、気軽に面接を受けられる環境づくりにも取り組みましょう。
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