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メンタルヘルス・マネジメント検定は、職場のメンタルヘルスケア強化に役立つ資格です。そのため、従業員のメンタルヘルス対策のために、取得を検討している人もいるのではないでしょうか。
メンタルヘルス・マネジメント検定は、コースごとに対象者や難易度が異なるため、コースの内容を把握してから学習を進めることが大切です。
本記事では、メンタルヘルス・マネジメント検定のコース別の内容や難易度、取得するメリットなどを解説します。
メンタルヘルス・マネジメント検定とは、職場内の役割(職位)に応じたメンタルヘルスケアの知識や対処法を習得できる検定試験です。大阪商工会議所、施行商工会議所が主催している民間資格です。
メンタルヘルス・マネジメント検定の取得は、労働者のメンタル不調を未然に防ぎ、活力ある職場の構築に役立ちます。
厚生労働省の「令和4年労働安全衛生調査(実態調査)の概況」によると、メンタルヘルス不調により休職や退職した従業員がいた事業所の割合は、令和3年度は10.1%であるのに対し、令和4年11月時点では13.3%に上昇しています。
(出典:厚生労働省「令和4年 労働安全衛生調査(実態調査)の概況」)
メンタルヘルス不調により休職や退職をする人は増加傾向にあり、今後はますますメンタルヘルスケアへの対処が求められます。それに伴い、メンタルヘルス・マネジメント検定の注目度も増していくと予想されます。
【関連記事】職場のメンタルヘルスケアとは? 企業が知っておくべき対策を徹底解説
メンタルヘルス・マネジメント検定には、Ⅰ種・Ⅱ種・Ⅲ種の3つのコースがあります。各コースの特徴や出題内容について詳しく解説します。
Ⅰ種は、人事労務管理者・経営幹部向けのコースです。組織全体のメンタルヘルスケアを推進するために必要な知識やスキルを身につけられます。
従業員へのメンタルヘルスケアのトレーニングの実施や、外部機関との適切な連携ができるようになることが、Ⅰ種(マスターコース)の目的です。
出題内容 | ①企業経営におけるメンタルヘルス対策の意義と重要性
②メンタルヘルスケアの活動領域と人事労務部門の役割 ③ストレスおよびメンタルヘルスに関する基礎知識 ④人事労務管理スタッフに求められる能力 ⑤メンタルヘルスケアに関する方針と計画 ⑥産業保健スタッフ等の活用による心の健康管理の推進 ⑦相談体制の確立 ⑧教育研修 ⑨職場環境等の改善 |
出題形式 | 選択問題/論述問題 |
試験時間 | ・選択問題:2時間
・論述問題:1時間 |
【出典】阪商工会議所「メンタルヘルス・マネジメント検定試験」
Ⅱ種(ラインケアコース)は管理職向けのコースです。統括チームにおける従業員のメンタルヘルスケアを学べます。
部下のメンタルヘルス不調防止の配慮をしつつ、部下にメンタルヘルス不調が生じた際に、安全配慮義務にもとづいた適切な対応を取れるようになることが目的です。
出題内容 | ①メンタルヘルスケアの意義と管理監督者の役割
②ストレスおよびメンタルヘルスに関する基礎知識 ③職場環境等の評価および改善の方法 ④個々の労働者への配慮 ⑤労働者からの相談への対応 (話の聴き方、情報提供および助言の方法等) ⑥社内外資源との連携 ⑦心の健康問題をもつ復職者への支援の方法 |
出題形式 | 選択問題 |
試験時間 | 2時間 |
【出典】大阪商工会議所「メンタルヘルス・マネジメント検定試験」
【関連記事】ラインケアとは?職場のメンタルヘルス対策で重要視される理由を解説
Ⅲ種(セルフケアコース)は、一般社員向けのコースです。自分自身のメンタルヘルスに対する知識やスキルを身につけられます。
自身のストレス状況を把握し、ストレスに対する適切なケアをできるようになることが目的です。
出題内容 | ①メンタルヘルスケアの意義
②ストレスおよびメンタルヘルスに関する基礎知識 ③セルフケアの重要性 ④ストレスへの気づき方 ⑤ストレスへの対処、軽減の方法 ⑥社内外資源の活用 |
出題形式 | 選択問題 |
試験時間 | 2時間 |
【出典】大阪商工会議所「メンタルヘルス・マネジメント検定試験」
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メンタルヘルス・マネジメント検定を取得するメリットには、以下が挙げられます。
それぞれの内容を解説します。
メンタルヘルス・マネジメント検定の取得は、職場内のメンタルヘルスケアの強化につながります。職場内の立場に応じたメンタルヘルスヘアを学ぶことで、上司が部下のメンタルヘルスに対して適切なケアを講じられるようになるためです。
また、相談しやすい環境構築の仕方も学べるため、従業員のメンタルヘルス不調防止にも役立ちます。
メンタルヘルス・マネジメント検定の取得は、従業員のメンタルヘルス不調の早期発見にも有用です。
メンタルヘルス・マネジメント検定では、メンタルヘルス不調に関する知識を身につけられます。そのため、従業員それぞれの発言や態度、行動などを観察し、メンタルヘルス不調を抱える人を早期発見しやすくなります。
メンタルヘルス不調者を早期に発見すれば悪化する前に対処できるため、業務や周囲の従業員への影響を最小限に抑えることが可能です。
メンタルヘルス・マネジメント検定の合格ラインと合格率は、以下のとおりです。
検定の種類 | 合格ライン | 合格率(2023年11月開催) |
Ⅰ種 | 選択問題・論述問題の合計が105点以上
(ただし、論述問題が25点以上である必要あり) |
20.5% |
Ⅱ種 | 70点以上 | 56.5% |
Ⅲ種 | 70点以上 | 71.9% |
(出典:大阪商工会議所「メンタルヘルス・マネジメント検定試験」)
最も難易度が高いのはI種のマスターコースで、合格率は20%台とかなり低いです。一方、Ⅲ種のセルフケアコースの合格率は70%台と高く、比較的取得しやすいといえます。
メンタルヘルス・マネジメント検定の合格に必要な勉強時間の目安は、コースにより異なります。
コースの種類 | 勉強時間の目安 |
Ⅰ種 | 100~120時間程度 |
Ⅱ種 | 30~50時間程度 |
Ⅲ種 | 10~20時間程度 |
Ⅲ種は、1日20~30分くらいのスキマ時間を作って勉強すれば、1ヶ月程度で間に合うといわれています。
Ⅱ種はⅢ種の3~5倍の勉強時間が必要で、1日1〜2時間の勉強を1ヶ月続ければ合格を見込めるレベルです。
Ⅰ種は選択問題だけでなく論述問題もあり、より幅広い知識と深い理解度が求められるため、3つのコースのなかで最も多くの勉強時間が必要です。合格に必要な勉強時間は100~120時間程度で、これを達成するためには平日に1時間、土日に3時間程度の勉強を3ヶ月継続する必要があります。
メンタルヘルス・マネジメント検定の学習方法には、通学・オンライン・独学の3通りがあります。どの方法にもメリット・デメリットがあり、それを踏まえて自分に合う方法を選ぶことが大切です。
メンタルヘルス・マネジメント検定の対策方法について解説します。
商工会議所や資格スクールでは、通学でメンタルヘルス・マネジメント検定の対策を行える講座が開催されています。
通学講座のメリットは、疑問点をその場で講師に直接聞けることです。また、合格に向けて詳細なカリキュラムが組まれているため、自分でテキストを選んだり勉強の計画を立てたりする必要がありません。
ただし、講座を開催している施設が近くに無い場合や、仕事の都合で開講時間に合わせられない場合には利用が難しいといえます。
オンライン対策講座を受講するのも一つの方法です。インターネット環境さえあれば、時間や場所を気にせず都合のよいタイミングで受講できます。プロが選んだテキストを使用して学習できるため、効率よく勉強を進められます。
また、質問サービス・添削サポートなどフォロー体制が充実している講座も多く、不明点を早めに解消できるように工夫されているのもメリットです。
ただし、通学講座と違いその場に講師がいないため、気軽に直接質問や相談できないデメリットもあります。
メンタルヘルス・マネジメント検定は、独学での対策も可能です。独学の場合、基本的にテキスト代しかかからないため、金銭的負担を抑えられます。また、自分で学習スケジュールを決めて勉強を進められるのもメリットです。
学習に使用する教材は、各コースの公式テキスト最新版がおすすめです。メンタルヘルス・マネジメント検定主催の大阪商工会議所が、公式テキストに沿った内容を出題すると明言しているからです。
試験日が近づいてきたら過去問題集を解き、理解があいまいな部分を重点的に勉強しましょう。
メンタルヘルス・マネジメント検定試験は、II種・Ⅲ種が年2回、Ⅰ種が年1回実施されます。試験の時期は、3月(II種・Ⅲ種のみ)と11月です。
次回以降の試験日は2024年11月3日(日)、2025年3月16日(日)です。(2024年4 月時点)
受験申し込みは、試験日の約2ヶ月前から始まります。受験を検討している場合は、公式サイトをこまめにチェックしておくとよいでしょう。
【参考】大阪商工会議所「メンタルヘルス・マネジメント検定試験」
メンタルヘルス・マネジメント検定は、従業員のメンタルヘルスケアに役立つ資格です。Ⅰ種・Ⅱ種・Ⅲ種の3つのコースがあり、職位に応じて受けるべきコースは異なります。
Ⅲ種であれば10~20時間程度の勉強時間で合格が見込めますが、Ⅰ種に合格するには100~120時間程度の勉強時間が必要です。試験日から逆算し、余裕を持たせたスケジュールで勉強を進めることが大切です。
メンタルヘルス・マネジメント検定を取得して職場内のメンタルヘルスケアを強化し、従業員が健康に働き続けられる職場を構築しましょう。
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