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マインドフルネスとは、五感を使って現在に意識を集中させることです。ストレスが軽減し、心も整うため、医療だけでなくビジネス分野での活用も注目されています。
企業として導入することで、社員の業務効率の向上も期待できるでしょう。
本記事では、マインドフルネスの概要や実践により期待できる効果、実践方法などを解説します。
マインドフルネスとは、五感を使って「今」の瞬間に意識を向けることです。五感を駆使し、現在体験していることに意識を集中させると、過去や未来へのとらわれから解放され、本来の穏やかな心の状態を取り戻せるようになるといわれています。
また、マインドフルネスを通して不安や怒りなどのネガティブな感情に気づき、それらの感情と距離を置いて対処できるようになる点も特徴です。
マインドフルネスは、ストレスを軽減し心を整えるための心理療法の一つとして、医療分野でも活用されています。近年はビジネス分野でも活用されており、マインドフルネスを導入する企業が増えています。
【参考】厚生労働省こころの耳「15分でわかる認知行動変容アプローチ」
マインドフルネスと似た概念として瞑想もあります。マインドフルネスと同様、瞑想も精神を集中させる行為ではありますが、両者は以下のように定義や目的が若干異なります。
マインドフルネス | 瞑想 | |
定義 | ・五感を使って「今」の瞬間に集中すること | ・心と体の統合に焦点を当て、心を静めること |
目的 | ・「〜すべき」「〜でなければならない」などの思考にとらわれず、自分らしく生き生きと日々を過ごすため | ・心と体の健康を保持、増進させるため
・心を「無」の状態にし、精神を集中させ続けるため |
マインドフルネスは「現在」に集中し、感情や思考、感覚をそのまま受け入れる「行為」に重点を置いています。
一方、瞑想は心と体の統合に焦点を当て、心を静める「状態」に焦点を当てています。心身の健康増進や無心状態の継続を目的としたトレーニング手段として活用されることも少なくありません。
【参考】
厚生労働省「瞑想」
東京大学「『マインドフルネス』って何だろう?」
ビジネスシーンにおいてマインドフルネスの実践で期待できる効果には、以下が挙げられます。
それぞれの内容について解説します。
マインドフルネスの実践により、セルフマネジメント力の向上が見込めます。内省して自分を正しく認識できるようになることで、感情や行動をコントロールがしやすくなるからです。
セルフマネジメント力が向上すれば、予想外のトラブルにも冷静に対処できるようになるでしょう。
また、自身の強みや課題を客観的に評価し、効率的に業務を遂行できるようになることも期待できます。
マインドフルネスを実践することで、集中力の向上が期待できます。現在の状況に意識を向けることで雑念を払いやすいため、目の前のタスクに集中する力を養えます。
業務に取り組んでいるとき電話がかかってきたり、別の仕事が入ったりすると、集中力が途切れてパフォーマンスが低下することもあるでしょう。そのような場合にマインドフルネスを行えば、集中した状態に戻りやすくなります。
マインドフルネスの実践は、創造性の向上にもつながります。マインドフルネスを継続的に実践していくと、偏見や先入観にとらわれにくくなるからです。そのため、新たなアイデアが湧きやすくなります。
また、事象をありのままに捉えられるようになることで、創造性の構築に欠かせない洞察力のアップも見込めるでしょう。
マインドフルネスの実践は、コミュニケーションスキルの向上にも有効です。感情をコントロールできるようになると余計な考えにとらわれたり、必要以上に他者を詮索したりすることが少なくなります。
そのため、相手の話をしっかりと聞いて、適切なリアクションを取れるようになるでしょう。相互理解が深まれば、社内の活性化につながります。
マインドフルネスのやり方は、以下のとおりです。
それぞれの手順について解説します。
【参考】バイオフィードバック学会「マインドフルネスでどのように心を整え脳を整えるか」
まず、静かな場所で椅子や床に座ります。下腹部に少し力を入れて骨盤を安定させ、背筋をすっと伸ばします。力みすぎずリラックスして姿勢を保つように心がけましょう。
目線は斜め下に落とします。外部からの刺激を受けないようにするために、目を閉じても問題ありません。
鼻からゆっくりと息を吸い、深い呼吸を続けます。呼吸によって肺やお腹が膨らんだり凹んだりする動き・感覚に集中します。意識的に呼吸をコントロールしないように気をつけましょう。
雑念や周囲の雑音などにより気が散ってしまった場合は、呼吸に意識を戻します。
手順2〜3を繰り返し、数分程度続けたら終了します。あらかじめ時間を決めてアラームをセットしておくとよいでしょう。
以下に該当する従業員には、マインドフルネスを実践させないよう注意が必要です。
従業員の心身の健康を害することがないよう、マインドフルネスをやってはならない理由を理解しておきましょう。
PTSD(心的外傷後ストレス障害)や過去のトラウマを抱えている人は、マインドフルネスを安易に実践するべきではありません。
マインドフルネスの実践中に、過去のトラウマ体験の鮮烈な記憶が蘇り、強い不安を感じたりパニックに陥ったりする恐れがあります。
精神疾患を抱えている従業員にマインドフルネスを実践させるのは控えましょう。症状を悪化させてしまう可能性があるからです。
また、精神疾患があっても、本人が自覚できていない場合もあります。心の不調を感じている従業員がいる場合は、マインドフルネスを実践させても問題ないか、産業医などに相談するとよいでしょう。
Sansan株式会社は、日本ではじめてマインドフルネスプログラム「Search Inside Yourself(SIY)」を全社規模で導入した企業です。
同社では、過去に座学と実践からなる半日のマインドフルネス研修を実施しています。SIYの実施目的は、マインドフルネスの状態になるためのプロセスを従業員が理解し、生産性向上につなげるためです。
マインドフルネス研修では、講師を招いて呼吸に意識を向ける練習などを実践。また、頭に浮かんだ考えを書き続けるジャーナリングも行い、各個人の価値観の再認識を促しました。
研修をきっかけに、マインドフルネスを主体的に取り入れる従業員が増えてきているとのことです。
【参考】Sansan株式会社「日本企業初!マインドフルネス研修(サーチインサイドユアセルフ)を全社導入」
マインドフルネスの実践により、セルフマネジメント力や集中力の向上などの効果が期待できます。自主的にマインドフルネスを行う従業員が増えれば、業務効率が上がり企業の成長につながります。
マインドフルネスは気軽に実践しやすいため、社内に取り入れ従業員のスキルアップに役立てましょう。
50人以上の事業場向け
1,000人以上の事業場向け
※有害業務従事の場合は500人以上
単発の面談が必要な事業場向け