#php if (is_mobile()) : ?> #php else : ?> #php endif; ?>
ストレスチェック制度は一定の企業に対して実施が義務化されており、結果報告書を作成して労働基準監督署へ提出しなければなりません。
報告を怠れば罰則が科されるため、制度を正しく理解して報告書を提出する必要があります。今回は、ストレスチェックの結果報告書の様式・提出時期など、ストレスチェックを実施するうえで気になるポイントについて見ていきましょう。
ストレスチェックとは、従業員が仕事をするうえで感じているストレスについて調査する検査のことです。
質問項目の答えにはそれぞれ点数が配分されており、それを集計して従業員が感じているストレスの内容・程度を可視化することができます。詳細については以下の関連記事をご確認ください。
【関連記事】ストレスチェック制度とは?実施によって得られるメリットや導入手順を解説
【産業医が解説】自社に適したストレスチェック調査票は? 23項目・57項目・80項目版の違い
ストレスチェックを実施したら、実施状況や面接指導の結果などを報告書にまとめて提出しなければなりません。結果報告書を適切に提出してストレスチェックをスムーズに終わらせるためにも、結果報告書の様式や提出時期などについて紹介していきます。
労働安全衛生法にもとづいてストレスチェックを行った場合、チェックそのものの実施状況や、高ストレス者への面接指導の実施状況などを記載した結果報告書を作成しなければなりません。
作成した結果報告書は、労働安全衛生法第100条にもとづき、事業者が管轄の労働基準監督署へ提出するよう義務付けられています。
また、ストレスチェックの実施義務があるにもかかわらず、ストレスチェックを実施しなかった場合も報告書を提出する義務があるため注意しましょう。
ストレスチェック実施時に提出する結果報告書の正式名称は、「心理的な負担の程度を把握するための検査結果等報告書」といいます。報告書は労働安全衛生法により様式が定められているので、厚生労働省のホームページからダウンロードできるフォーマットを使うとよいでしょう。
報告書に記載すべき項目は、「対象年」「検査実施年月」といった基本的な項目をはじめ、「事業の種類」「事業場の名称」「事業場の所在地」「在籍労働者数」など企業に関するものもあります。これに加え、「検査を実施した者」「検査を受けた労働者数」「面接指導を実施した医師」「面接指導を受けた労働者数」など、実施者や対象者の詳細も必要です。
さらに、「集団ごとの分析の実施の有無」「産業医の記名押印」「事業者の記名押印」も必要となるので、すべての項目をもれなく記入するようにしましょう。
【参考】厚生労働省「心理的な負担の程度を把握するための検査結果等報告書」
【関連記事】ストレスチェックの集団分析の方法とは?分析結果別の対処方法も解説
作成した結果報告書は労働基準監督署へ提出しますが、提出時期は特に定められていません。ストレスチェックは年に1回実施義務があるため、実施から1年以内に結果報告書を提出することが望ましいでしょう。業務の都合などに合わせ、事業者が時期を定めて提出しましょう。
なかには1年に複数回のストレスチェックを実施している企業もありますが、実施するたびに報告書を提出する必要はなく、複数回実施したうちの1回について報告すれば問題ありません。なお、提出は高ストレス者への面接指導を実施した後で行う必要があるので注意しましょう。
ストレスチェック制度において、事業者には結果報告書の提出以外にどのような義務があるのでしょうか。
知らぬ間に違反してしまわないためにも、事業者が主に果たすべき3つの義務について紹介していきます。
事業者が果たすべき義務の1つ目は、ストレスチェックの実施そのものです。常時50人以上の従業員がいる事業場を対象として、1年に1回のストレスチェックの実施が義務付けられています。
50人に満たない事業場はストレスチェックの対象ではありませんが、従業員のメンタルヘルス不調を防ぐためにも実施が望ましいでしょう。
50人未満の小規模な事業場がストレスチェックを実施する場合、地域産業保健センター(地さんぽ)によるサポートを受けることも可能です。
なお、50人未満の事業場であれば、結果報告書の提出義務はありません。
【関連記事】地域産業保健センター(地さんぽ)とは?役割や利用時の注意点を解説
事業者に課せられた2つ目の義務は、高ストレス者への面接指導の実施です。ストレスチェックの結果、高ストレス者と選定された従業員がいた場合、本人の申し出に応じて医師による面接指導を行わなければなりません。
従業員の同意なしにストレスチェックの結果を事業者に伝えることは禁じられているため、面接指導を行うには従業員からの申し出が必要です。
事業者が勝手にチェック結果を得て、従業員へ面接指導を勧めることはできないので注意しましょう。
なお、面接指導は従業員の申し出から1カ月以内に実施しなければなりません。面接指導を行った医師から意見聴取を行い、場合によっては就業上の処置をとる必要もあります。
【関連記事】ストレスチェックの高ストレス者への対応は?産業医面談の流れを解説
事業者の3つ目の義務は、ストレスチェック及び面接指導の結果を正しく保管することです。
従業員の同意のもとでストレスチェックの結果を提供された場合、事業者は記録として5年間保管しなければなりません。
ストレスチェックの結果は重要な個人情報になるため、取り扱いに関しては守秘義務が生じます。
このため、書面やデータなどを安全かつ厳密に保管するよう義務付けられているのです。
従業員がストレスチェックの結果を事業者に提供することに同意しない場合は、実施者が書面やデータを5年間安全・厳密に保管できるよう保管場所を確保したり、措置を講じたりする必要があります。
ストレスチェックを実施しないこと自体に罰則はありません。しかし、ストレスチェックの実施・未実施を問わず、結果報告書を労働基準監督署に提出しなかった場合は罰則が科されます。併せて、虚偽の報告をした場合も労働安全衛生法第120条第5項の規定違反に該当し、最大で50万円の罰金が科されます。
また、ストレスチェックを実施しなかった場合、労働契約法における安全配慮義務違反に問われることがあり、損害賠償責任を負う可能性もあるので注意が必要です。
ストレスチェックの結果報告書には、実施・未実施にかかわらず労働基準監督署への提出義務があります。
ストレスチェックに関して、事業者が果たすべき義務はほかにもいくつかあるため、十分注意しておかなければなりません。
制度内容を正しく理解したうえでストレスチェックを実施し、すべての従業員が健康に働ける労働環境を目指していきましょう。
産業医の選任など、産業保健関連の法定義務が一目でわかるチェックシートです。 最近では、労基署から指摘を受けた企業担当者からの相談も少なくありません。働き方改革を推進する観点から、国では今後も法定義務が遵守されているかの確認を強化していくと思われるため、定期的に自社の状況を確認することをお勧めします。
従業員数が50名を超えた事業場には、労働法令によって4つの義務が課せられています。 「そろそろ従業員が50名を超えそうだけど何から手をつければいいんだろう」「労基署から勧告を受けてしまった」。従業員規模の拡大に伴い、企業の人事労務担当者はそんな悩みを抱えている人も少なくありません。 本資料ではそのようなケースにおいて人事労務担当者が知っておくべき健康労務上の義務と押さえるべきポイントについて詳しく解説していきます。
50人以上の事業場向け
1,000人以上の事業場向け
※有害業務従事の場合は500人以上
単発の面談が必要な事業場向け