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目次
ストレスチェックは、従業員のストレス状況を把握し、メンタルヘルス不調を未然に防止することを目的とした制度です。このストレスチェックの結果、特に高いストレス状態にあると判定された従業員(高ストレス者)に対しては、医師による面接指導、つまり産業医面談(面接指導)の実施が義務付けられています。
この面談は、単にストレス度合いを確認するだけでなく、従業員が抱える健康上の課題を早期に発見し、適切な助言や指導を行うことで、心身の健康維持・増進を図ることを目的としています。企業側には、高ストレス者からの申し出があった場合に面談を実施する法的義務があります。これは労働安全衛生法第66条の10で定められており、これに応じない場合、労働安全衛生法違反となる可能性があります。
産業医面談の対象となるのは、ストレスチェックの結果、厚生労働省令で定める基準に該当する高ストレス者で、かつ面談を希望する従業員です。具体的には、厚生労働省の「ストレスチェック制度実施マニュアル」に記載されている以下のいずれかに該当する従業員が対象となります。
面談希望の申し出は、ストレスチェック結果通知後、原則として1ヶ月以内に行う必要があります。企業は、申し出があった日から原則として1ヶ月以内に面談を実施するよう努めなければなりません。
ストレスチェック後の産業医面談は、以下の流れで進められます。人事労務担当者は、この一連のプロセスにおいて重要な役割を担います。
企業は、高ストレスと判定された従業員に対し、その結果と産業医面談の機会があることを通知します。面談を希望するかどうかを確認し、希望する場合はその旨を申し出てもらうように促します。この際、面談が強制ではないこと、面談内容が人事評価に影響しないことなどを丁寧に説明し、従業員が安心して申し出られる環境を整えることが大切です。
面談希望があった場合、人事労務担当者は産業医と従業員の間で日程調整を行います。従業員のプライバシーに最大限配慮し、面談場所(個室など)の確保、必要に応じた従業員の業務調整なども行います。
産業医は、従業員の心身の状況やストレスの原因となっている事柄について詳細にヒアリングを行います。単に話を聞くだけでなく、具体的な生活習慣の改善指導や医療機関への受診勧奨など、専門的なアドバイスを行います。
面談後、産業医は面談結果をまとめた「意見書」を企業に提出します。この意見書には、従業員の健康状態、就業上の措置の必要性、具体的な措置の内容(勤務時間の短縮、部署異動、休職など)が記載されます。人事労務担当者は、この意見書と従業員自身の意見を踏まえながら、必要な措置を検討し、実施に移します。
就業上の措置が決定した場合は、その内容を従業員に伝え、実行に移します。措置実施後も、従業員の状況を定期的に確認し、必要に応じて産業医と連携しながら継続的なフォローアップを行うことが重要です。
従業員から「産業医面談を受けても意味がない」「形だけになってしまう」といった声を聞くことがあるかもしれません。しかし、これは面談の目的や役割が正しく理解されていない、あるいは適切な準備と連携ができていない場合に生じる誤解です。産業医面談は、従業員の健康を守り、企業の安全配慮義務を果たす上で非常に重要な役割を担っています。
効果的な面談にするためのポイント:
人事労務担当者として、従業員から「産業医面談なんて意味ないですよ」といった声を聞くと、どのように対応すべきか悩んでしまいますよね。このような状況に直面した際は、従業員の背景にある感情や具体的な懸念を理解し、適切に対処することが重要です。
「そう思われるのですね。具体的にどのような点がご心配ですか?」といったように、従業員の意見を傾聴し、その背景にある感情や具体的な懸念を引き出す姿勢を見せましょう。共感を示すことで、従業員は「自分の話を聞いてもらえている」と感じ、心を開きやすくなります。
面談は「あなたの健康を守るためのもの」であり、「守秘義務が徹底されること(同意なく人事評価に影響しないこと)」を改めて丁寧に、具体的に説明しましょう。プライバシー保護への配慮を強調することで、安心して面談に臨んでもらえる可能性が高まります。
面談を受けることで、具体的にどのようなメリットがあるのか、イメージしやすい形で伝えましょう。例えば、「ストレス軽減のための具体的なアドバイスが得られる」「業務内容の調整など、働きやすさの改善に繋がったケースもある」といった具体的なメリットを提示するのが有効です。
「面談を受けるかどうかはあなたの意思に委ねられており、強制ではありません。ただ、会社としてはあなたの健康状態を心配しており、専門家である産業医のサポートを受けてほしいと考えています」と伝えることで、企業が従業員の健康を真摯に考えている姿勢を示し、自主的な申し出を促すことに繋がります。
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【産業医に聞いた】産業医面談は意味ない?その誤解を解く!産業医が面談に臨む姿勢と企業の役割
産業医面談の結果、従業員に就業上の措置が必要と判断された場合、以下のような具体的な対応が考えられます。
これらの措置は、従業員の意見を十分に聞き、産業医の意見を参考にしながら、慎重に決定していく必要があります。
また、産業医面談には費用が発生します。費用は、産業医との契約形態(嘱託産業医か専属産業医か、顧問契約かスポット契約か)や、面談時間、内容によって異なります。
一般的には、スポットでの面談の場合、1回あたり数万円程度が目安となることが多いです。これは従業員の健康を守り、企業の安全配慮義務を果たすための重要な投資と捉えることが大切です。費用に関する具体的な詳細は、契約している産業医や産業医サービス会社にご確認ください。
A1. 原則として、ストレスチェック後の面接指導は産業医が行うことが望ましいとされています。ただし、やむを得ない事情がある場合は、ストレスチェック制度の趣旨を理解し、所定の要件を満たす医師(精神科医など)が実施することも可能です。その場合でも、企業は面談結果を産業医に情報提供し、連携を図ることが重要です。
A2. 基本的に、産業医面談は従業員のプライバシー保護が最優先されるため、上司の同席は避けるべきです。従業員が本音で話しづらくなる可能性があります。ただし、従業員自身が強く希望し、かつ面談の目的上、上司の同席が不可欠と産業医が判断した場合は例外となり得ます。その場合でも、事前に従業員の同意を必ず得てください。
A3. ストレスチェック後の高ストレス者面談とは別に、休職中の従業員への面談は、復職支援において非常に重要です。休職期間中の心身の状態の確認や、復職後の就業上の配慮事項などを検討するために実施されます。法的に直接義務付けられているわけではありませんが、企業の安全配慮義務を果たす上で推奨されます。
ストレスチェック後の産業医面談は、従業員のメンタルヘルスを守り、企業が健全な経営を続ける上で不可欠なプロセスです。この記事が、人事労務担当者の皆様の業務の一助となれば幸いです。
従業員の「高ストレス者」を放置せず、適切な対応を取ることは、従業員のエンゲージメント向上にも繋がります。ご不明な点や、産業医の選任・変更をご検討の際は、ぜひ専門家にご相談ください。
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