#php if (is_mobile()) : ?> #php else : ?> #php endif; ?>
事業場の従業員が50人以上に達した場合、産業医の選任が義務付けられています。これは労働安全衛生法で定められた企業の義務であり、違反すれば罰則も科されます。
本記事では、これから産業医を選任したいという方に向け、産業医の選任形態としてよく使われる「派遣」と「紹介」の違いと、それぞれのメリット・デメリットを紹介します。
ちなみに、「従業員数に派遣社員は含まれるのか?」という疑問については、関連記事「派遣社員は「労働者数50名以上」に含める?産業医の選任のほか、企業の義務とは」で解説しています。
\ 所要時間1分 /見積もりを出してみる
産業医の「派遣」は、企業が主に医療機関と直接契約をした上で、その医療機関に所属する産業医を企業に派遣してもらう方法です。
それに対し産業医の「紹介」は、医師会や医師紹介会社などを通じて産業医を紹介してもらう方法です。
つまり、医療機関を通じて産業医と巡り合うか、紹介会社を通じて産業医と巡り合うか、と言い換えることができます。
そして、それによって産業医の選択肢や顧問料などにも違いが出てくることが一般的です。
以下では両者の大きな2つの違いについて詳しく解説します。
産業医の「派遣」と「紹介」の大きな違いの1つ目は、産業医の選択の幅が異なるということ。一般的に、医療機関へ産業医の派遣を依頼する場合よりも紹介会社を利用する方が多くの医師の中から産業医を探すことができます。
医療機関が自院の勤務医を派遣する場合や、健診機関が企業に医師を訪問させるケースなどがあります。病院の医師は平均25人ほどで、その中で産業医資格を持つ医師は限られます。そのため、企業が自社にマッチした産業医を見つけるには大きな労力を伴うことが考えられます。
医師紹介会社や医師会などを介して産業医を選び訪問してもらいます。紹介元によっては多くの会員産業医と繋がりがあり、メンタルヘルス対応や外国語対応など、自社にマッチした産業医をワンストップで選べるでしょう。
ちなみに、産業医は例外となっていますが、通常の医療行為を行う医師は、労働者派遣事業で派遣することが禁止されています。
産業医と企業の契約形態には、大きく分けて以下の3つのパターンがあります。
(1)企業と産業医との直接契約
(2)企業と紹介会社との契約(紹介または業務委託)
(3)企業と派遣元(医療機関など)との契約
産業医の「派遣」は、このうち(3)のパターンに当たります。(1)と(2)は産業医を「紹介」してもらう形となり、産業医本人や紹介会社などと契約を結ぶケースがほとんどです。
契約形態によって大きな差が生まれることは考えづらいですが、(2)業務委託契約の場合では企業と産業医の間に紹介会社が入りますので、スムーズな契約につながるはずです。
産業医の「派遣」と「紹介」では、産業医に毎月支払う費用、いわゆる「産業医顧問料」が異なるケースが多いです。一般的には「派遣」が高額になり「紹介(紹介会社の利用時)」であれば安価になることがあります。
この背景に、産業医と企業との間で
産業医顧問料について医療機関との交渉が必要になります。企業が交渉を行わない場合は、医療機関の「言い値」で産業医と契約を行うことも多いと言われています。逆に交渉次第では紹介会社を利用する場合より安価に産業医を選任することも可能といえます。
医師紹介会社は月額3~5万円程度で産業医を選任できるプランを展開していることがほとんどです。なお、医師会に紹介依頼する場合は、企業と産業医が直接交渉を行い値決めをするため高額になるケースが多いといわれています。
産業医の基本報酬額
労働者数 |
基本報酬額(一ヶ月あたり) |
50人未満 | 75,000円~ |
50~199人 | 100,000円~ |
200~399人 | 150,000円~ |
400~599人 | 200,000円~ |
600~999人 | 250,000円~ |
ちなみに、産業医は例外となっていますが、通常の医療行為を行う医師は、労働者派遣事業で派遣することが禁止されています。
健診機関に産業医の派遣を依頼するような場合は、健康診断の事後措置について詳しい産業医を選任できる可能性があり、企業にとってはメリットになるでしょう。
産業医を派遣している医療機関などが少ないという点は、産業医を探す上でデメリットになります。また、医療機関に産業医の有資格者が少ない場合は、選任後にミスマッチだった際でも交代が困難な場合があります。
医師会を利用した場合については他の関連記事にて取り上げていますので、ここでは産業医の紹介会社を利用した際のメリット・デメリットについて触れます。
登録している産業医が多ければ、英語対応や精神科医などの条件を指定して探すことができます。また、産業医の訪問日程などの調整業務を紹介会社に一任できることが多いです。そして、紹介会社によってはミスマッチ時の産業医交代を無料で行っている場合があるため、企業にとっては大きなメリットになります。
産業医を選任する際に紹介会社を利用するデメリットはあまり多くないと考えられますが、紹介会社によっては医師への報酬の他に、初期費用や選任手数料が発生する場合があるため注意が必要です。
・
・
・
産業医を選任する際の「派遣」と「紹介」に関する違いとメリット・デメリットについて解説しました。ぜひ参考にしてみてください。
医師会員数No.1!全国の医師の約9割が登録する豊富な医師会員基盤から、貴社に最適な医師をご紹介いたします。
等、お悩みに合わせてご相談承ります。
エムスリーキャリアが提供する専属・嘱託・スポット、すべての「産業医サービス」について分かりやすく1冊にまとめたサービス紹介パンフレットです。 お悩み別にオススメの産業医サービスがひと目でわかります。
産業医の選任など、産業保健関連の法定義務が一目でわかるチェックシートです。 最近では、労基署から指摘を受けた企業担当者からの相談も少なくありません。働き方改革を推進する観点から、国では今後も法定義務が遵守されているかの確認を強化していくと思われるため、定期的に自社の状況を確認することをお勧めします。
50人以上の事業場向け
1,000人以上の事業場向け
※有害業務従事の場合は500人以上
単発の面談が必要な事業場向け