#php if (is_mobile()) : ?> #php else : ?> #php endif; ?>
近年、少子高齢化や離職率の増加などの理由から、これまで通りの採用を行うだけでは、求職者が集まらないことが予想されます。
そのため、健康経営を推進するなど、他社との差別化が不可欠です。健康経営に取り組むと、人材採用によい影響をもたらすことが期待できます。
本記事では、健康経営が人材採用にもたらす効果や、人材獲得に効果のある具体的な取り組みなどについて解説します。
健康経営が人材採用にもたらす効果には、以下が挙げられます。
それぞれの内容について解説します。
健康経営に取り組むことで、従業員を大切にする企業というイメージをもたれやすくなり、「この企業で働きたい」と考える求職者の増加が期待できます。
また、健康経営銘柄や健康経営優良法人に認定されれば、身体的・精神的に安心して働ける職場であるとより強くアピールできるため、人材が集まりやすくなるでしょう。
【関連記事】
健康経営優良法人制度とは?認定されるメリットや申請方法を解説
健康経営銘柄とは?認定基準や選定されるメリットを解説
健康経営を推進することで、多くの求職者が求める「健康的に働ける環境」を提供できるようになります。
近年、働きたい企業の条件として「健康に働ける環境」を挙げる求職者は少なくありません。
健康経営優良法人認定事務局が2023年に行った調査によると、「どのような企業で働きたいか」の質問に対し、求職者の35.8%が「従業員の健康や働き方に配慮している企業」と答えています。
また、同調査における「健康経営が就職の決め手となるか」との問いに対し60.4%の求職者が「決め手となる」と回答しています。
このように、健康経営の実施を企業選択の決め手とする求職者も多いことから、採用強化を目指す企業にとって健康経営の実施は効果的といえるでしょう。
【参考】健康経営優良法人認定事務局「就活生・転職者に関する調査」
健康経営の実施は離職率の低下にも効果的です。健康経営の実施は、離職の原因となる長時間労働や人間関係の改善につながるためです。
健康経営優良法人認定事務局の調査によると、健康経営を実施している企業は、離職率が全国平均と比べて低い傾向にあります。
(出典:健康経営優良法人認定事務局「健康経営のメリット」)
健康経営により、既存従業員の勤務意欲の向上やプレゼンティズムの解消など進めば、労働環境がよい点を周囲にアピールできるようになります。その結果、安心・安全な労働環境を求めている求職者からの応募増加が期待できるでしょう。
【関連記事】プレゼンティズム、アブセンティズムとは?違いや原因、改善方法を解説
多くの企業で採用の強化が必要な背景には、以下が挙げられます。
それぞれについて詳しく解説します。
多くの企業で採用強化が必要な理由は、日本全体における労働人口の減少です。令和5年度版の高齢社会白書によると、日本の少子高齢化は年々進んでおり、1995年をピークに15歳~64歳の生産年齢人口は減少傾向にあります。
また、0歳~14歳の人口も年を追うごとに減少していることから、現状が改善される見込みはほとんどありません。そのため、各企業は採用を強化していく必要があります。
【参考】内閣府「令和5年度版高齢社会白書」
労働者の仕事に対する価値観が変化している点も、企業の採用強化が必要な理由です。
近年は、転職を推進する動きや転職代行サービスなどの台頭もあり、転職に対する心理的ハードルが下がっています。
加えて、とくに若年層は働きやすさだけでなく「成長できるか」を企業に求めることも少なくありません。そのため、今の企業に大きな不満はなくとも、これ以上の成長は望めないと感じた時点で転職を行う人もいます。
このような背景から、以前よりも労働者が転職しやすい状況になっており、企業には今まで以上に採用の強化が求められています。
【参考】厚生労働省「令和4年版労働経済の分析」
離職率の増加も採用の強化が必要な理由の一つです。厚生労働省の調査によると、2020年以降の全産業における入職率と離職率の差はほぼなくなっており、2021〜2022年度では離職率が入職率を上回っています。
また、産業別の入職率・離職率の推移においても、一部産業を除いた多くの産業で、入職率が離職率を下回っている現状です。
事業を長期的に継続させるためには、健康経営を通して採用を強化していくことが重要といえるでしょう。
【参考】厚生労働省「令和4年雇用動向調査結果の概況」
健康経営優良法人認定事務局が実施した調査において「働きたいと思う健康経営に関する企業の取り組み」の問いを求職者にしたところ、以下の回答が上位でした。
ここからは上記の回答をもとに、採用に効果的な取り組みの具体的な内容について解説します。健康経営による採用強化を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
【参考】健康経営優良法人認定事務局「就活生・転職者に関する調査」
健康診断受診を支援するための具体的な方法には、以下が挙げられます。
実施した取り組みの成果を求職者に伝え、安心して働ける環境であることをアピールすれば採用を強化できるでしょう。
【関連記事】健康診断を従業員が拒否した場合はどうすればいい?具体的な対応方法を解説
長時間労働を改善するための具体的な対策は以下のとおりです。
長時間労働を改善し、ホワイト企業であることをアピールすることで採用強化につながります。
【関連記事】長時間労働者への産業医面談が必要になる基準とは?面談を実施する流れも解説
メンタルヘルスケアを充実させるための取り組みは以下のとおりです。
メンタルヘルスケア対策の充実は、パワハラ防止にもつながるため、安心して働ける環境の構築につながります。働きやすい環境を求めている求職者にとって魅力的な企業に映るでしょう。
【関連記事】
職場のメンタルヘルスケアとは? 企業が知っておくべき対策を徹底解説
健康管理システムとは?運用するメリット・デメリットや導入事例を解説
健康経営の実施により、採用強化につながった企業事例を紹介します。自社における施策を検討する上で、ぜひ参考にしてください。
【参考】経済産業省「健康経営優良法人2024中小企業部門」
株式会社ワイドソフトデザインは、健康経営の実施により学生の応募数増加に成功した企業です。同社では健康経営は総務がやるものとの認識があり、従業員間で健康経営の理解に大きな差が生じている状態でした。
この状況を改善するため、健康経営へのかかわり方を変えることから開始。まずは担当部署を総務から「環境保全・改善委員会」に変更し、各部署から最低1名は健康経営に関わるようにしました。
その後、「野菜摂取月間」や「姿勢改善月間」など、健康に関するテーマを決めて情報共有や積極的な取り組みを行いました。その結果を社外にアピールすることで、多くの学生の目にとまり応募数の増加へとつながっています。
株式会社NISHI SATOは、健康経営の取り組みを外部に発信することで、応募者数の増加につながった企業です。同社では、従業員の運動に対する意識の低さに課題を抱えていました。
そこで、課題改善のために商工会実施のウォークラリーに参加し、平均歩数を他社と競い合ったり、社内で歩数のランキング発表をしたりしました。
このような取り組みを外部に積極的に発信したことで、求人への応募者数が2日間で260人にものぼりました。
株式会社REHA・LIBEROは、健康経営優良法人に認定されたことを発信し、応募者数の増加につなげた企業です。
同社では、社内雰囲気の悪化による離職率の増加や、健康診断の受診率の低下などの課題を抱えていたことから、以下の取り組みを実施しました。
取り組みの結果、ストレスチェックによる高ストレス者の割合が15%から7.6%に減少。再検査の受診率も約100%を達成しました。
これらの取り組みが評価され、2024年に健康経営優良法人に認定。企業説明会では、健康経営優良法人認定企業であることを積極的に発信しました。その結果、例年20~30名であった応募者が30~40名に増加しました。
健康経営の実施は、採用の強化以外にも以下のようなさまざまなメリットが得られます。
健康経営の本来の目的は、企業が主体的に従業員の健康維持・増進に取り組み、生産性の向上や組織の活性化を目指すことです。今後、労働人口の減少が予想される現代においては、ぜひ取り組むべき施策の一つといえるでしょう。
健康経営の実施で得られるメリットや必要性、具体的な取り組み方法などについては、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
【関連記事】健康経営とは?企業が取り入れるメリットや取り組み方法・必要性を徹底解説
健康経営の推進は、人材採用によい影響をもたらします。とくに、健康診断受診への支援や長時間労働対策、メンタルヘルスケアの充実などの取り組みは、採用強化に効果的です。
少子高齢化や離職率の増加などの問題により、今後は人材確保がより困難になることが予想されます。事業を継続させるためにも積極的に健康経営を推進し、人材採用を有利に進めましょう。
エムスリーキャリア・エムスリーグループが展開する健康経営サービスについてまとめた資料です。 健康経営の関心の高まりや健康経営を疎かにするリスクについても解説しています。
50人以上の事業場向け
1,000人以上の事業場向け
※有害業務従事の場合は500人以上
単発の面談が必要な事業場向け