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・企業名:アイデアル株式会社
・業種 :IT・情報通信
・従業員:74名(2020年9月現在)
・所在地:大阪府
・ウェブサイト
※取材、文:株式会社empheal(エンフィール)
大阪府大阪市に拠点を置くIT企業のアイデアル株式会社。同社が健康経営に積極的に乗り出したのは、産業医に対する認識を改めたことにあった。「せっかく契約して会社まで来ていただくなら、社員の健康問題にきちんと取り組もうと考えたのがスタートでした」と村尾茂昭代表取締役社長が言うように、約一年前に各部門から社員を募り、産業医とともに安全衛生委員会を立ち上げた。
その過程で『健康経営優良法人』の存在を知り、社員の健康を管理すると同時に、新卒採用の際に社員を大切にする会社としてのアピールや対外的にもPRになると考え、同法人取得の認定を目指すことになった。同社が掲げた健康づくりのテーマは2つ。健康診断の再検査率を上げることと積極的に健康な体づくりを行うことだ。前者はこれまでも予後状況のチェックを行っていたが、社員の健康課題を可視化するなど再検査に臨みやすい雰囲気づくりを心がけた。後者は社員旅行にスポーツイベントを組み込むことで、社員が楽しんで運動できる環境を整えることに専心した。「それまでに痩せて、カッコイイ体をつくろうと体を鍛える社員も増えましたね(笑)」と村尾社長。
さらに歩数計アプリを活用し、チームごとに歩数を競い合うウォーキング企画にも社員の盛り上がりを感じたという。業種的にデスクワークが多く、運動不足になりがちだが、自分の健康を見つめ直す機会を与えられたことで社員の考え方も徐々に変化していった。また、チーム制にしたことで、普段交流の少ない社員との関わりも増え、さらに家族と一緒にウォーキングに取り組む社員もいたことで、社員同士や家族とのコミュニケーションの輪が広がる結果となった。
健康経営を行うに当たって、最も変わったと思えるのは、会話の内容だという。どれぐらい痩せたとか、太って入らなかった服が着られるようになったとかという話が職場で飛び交うようになった。社員同士で減量に対する対抗意識も芽生え、ミーティングでは最初に何キロ痩せたのかという話から始まり、その数字によっては本題の発表以上に注目が集まる。
新型コロナの影響で社員の元気がなくなっていたところを、健康経営が引き上げた形となったものの、課題も残る。真面目すぎるが故のメンタル面での問題と在宅ワークによるトラブルだ。普段から社内交流を図ったイベントや全社員を対象にストレスチェックなどを行っているが、社員が抱える不安や悩みに完ぺきに対応できるわけではない。部下や同僚の心身状況の変化に対応できる環境づくりなど、根気強く対策を練っていくつもりだ。また、健康な体づくりに関しても一時的なブームではなく、習慣化させるためにも新たなエッセンスを加えていく必要性も感じている。
「今後は健康に対する社員の理解と意識を高め、外部の人に聞かれても自分たちの取り組みをはっきりと伝えることができるように浸透させたいですし、それを社風にしたいです」という村尾社長。同社の健康経営に対する期待は広がるばかりだ。
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