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企業訪問時のスケジュールは?「産業医の1日」

企業に嘱託の産業医が訪問する際、多くは月に1回、1時間程度のペースで業務にあたります。中には1.5時間や2時間の訪問もありますが、いずれにせよ、限られた時間をいかに有効活用できるかが重要になります。

本記事では、産業医が企業を訪問した際にどのような業務を行っているのか、その具体的な中身を解説します。

産業医の企業訪問時、主な業務内容とタイムスケジュール

産業医が企業を訪問する際の主な業務は、以下の5つです(詳細は各リンクにて読むことができます)。

これらの業務にどれくらいの時間を割くかは、企業の規模や業種によって異なります。例えば、建設業のような労働災害リスクがある現場では、職場巡視に多くの時間をかける傾向があります。

有害物質を取り扱う製造業においては健康診断に関する業務、長時間労働が発生しやすい業種においては産業医面談に時間を要する場合もあります。

 

業種別:訪問時のタイムスケジュール例

ここでは、1時間という限られた時間の中で、産業医がどのように業務をこなしているのか、一般的なオフィス職場と製造業のケースに分けて具体的なタイムスケジュールを見ていきましょう。

例①:一般的なオフィス職場でのケース

  • 職場巡視:10分
  • 衛生委員会:20分
  • 面談対応:20分
  • 健診結果確認、意見書作成:5分
  • 次回打ち合わせ:5分

このスケジュールでは、衛生委員会や面談に比較的時間を配分しています。オフィス職場では、企業全体の安全衛生に関する話し合いや従業員からの個別相談対応に重点を置くのが一般的です。

例②:製造業でのケース

  • 職場巡視:20分
  • 衛生委員会:20分
  • 面談対応:10分
  • 健診結果確認、意見書作成:5分
  • 次回打ち合わせ:5分

製造業では、特に労働災害のリスクを低減させるため、職場巡視に多くの時間を割くケースがよく見られます。

危険箇所の確認や安全対策のアドバイスなど、現場の状況を詳細に把握することに力を入れます。

 

産業医訪問の時間がタイムオーバーするケース

産業医の訪問時、業務が毎回スケジュール通りに進むとは限りません。特に、産業医面談は時間を要する・長引いてしまうことも多いです。

そのため、産業医面談が増えると、訪問時間の枠では収まらなくなることがあります。

産業医面談には、主に高ストレス者面談、メンタルヘルス面談、長時間労働者面談、健康診断後の面接指導などがあります。高ストレス、メンタルヘルス面談は、長時間労働者面談や検診後の面接指導に比べて内容が複雑であり、時間を要することが多いとされています。

よって、従業員数や面談対象者が一度に増えるような企業では、なるべく時間を効率的に使う必要があります。そのためには事前の準備として産業医との時間調整や情報共有が不可欠といえるでしょう。

 

限られた産業医の訪問時間を有効活用するには?

では、限られた産業医の訪問時間を有効活用するためには、どのようなことに取り組むべきでしょうか。

ここでは、産業医サービスを提供している当社(エムスリーキャリア)にて取り組んでいる調整業務の一部をご紹介します。企業と産業医、双方がスムーズに業務を進められるよう、以下のサポートを提供しています。

1. 事前調整で時間不足を解消

面談対象者が多数いる場合、事前に企業のご担当者と打ち合わせを行い、面談に必要な時間数を想定します。その上で、産業医のリソースを確保し、余裕を持ったスケジュールを組み立てます。

また、面談時に必要な情報をあらかじめすり合わせておくことで、企業と産業医がスムーズに連携できるよう調整します。

これにより、「面談の予約が殺到して時間が足りない」といった事態を可能な限り防ぐようにしています。

2. 年間計画の段階で最適なスケジュールを提案

年間計画の段階で時間確保の調整を行うこともあります。例えば健康診断後の面接指導が多く発生するシーズンは、企業によって決まっているケースがあります。。

それは、健康診断の実施時期が決まっており「毎年6月と10月に一斉に健康診断を実施する」といった場合です。

このような場合、健診後の7月と11月の訪問タイミングだけ産業医の面談に充てる時間を確保しておき、別の訪問日にそれ以外の業務を行っていただくよう、産業医と調整しています。

3.それでも収まらない場合は延長にて対応

各種の調整を行ったとしても、企業の繁忙期や時期的要因などを理由に、どうしても訪問時間内で産業医業務が終わらないことも考えられます。

その場合は延長という形で対応しますが、その際の産業医のスケジュール確保なども行っています。

 

効率的な産業医訪問をサポート

「産業医の1日」と題して訪問日のスケジュールと業務内容について紹介しました。

多くの企業では産業医が常駐しているわけではありませんので、時間の有効活用がポイントになってきます。

このように、当社は企業担当者の方だけでなく、産業医の先生方の活動もご支援しており、これまで6,400件以上の現場をサポートしてきました。

サポートにあたる担当者は、衛生管理者や健康経営アドバイザーといった専門資格を保有しており、企業と産業医の双方に寄り添った最適な提案が可能ですので、お困りごとがありましたらぜひご相談ください。

エムスリーキャリア健康経営コラム編集部

エムスリーキャリア健康経営コラム編集部

産業医サービスを中心に健康経営ソリューションを提供

健康経営に関するお役立ち情報を発信する「健康経営コラム」編集部です。 産業医サービスを提供するエムスリーキャリア株式会社が運営しています。 全国34万人以上(日本の医師の約9割)が登録する医療情報サイト「m3.com」のデータベースを活用し、あらゆる産業保健課題を解決に導きます。 お困りの企業様はお問い合わせボタンよりご相談くださいませ。

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