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夜勤労働者の健康診断は年2回の実施が義務!健診項目や有所見者への対応事例も紹介

22時〜翌朝5時の時間帯で働く夜勤労働者に対し、事業者は年に2回健康診断を行わなければなりません。

しかし「年2回の健康診断をどのタイミングで受けさせればよいのか」「健康診断ではどのような項目を実施すればよいのか」などの疑問点をもつ人事労務担当者も多いのではないでしょうか。

本記事では、年2回の健康診断の受診対象となる夜勤労働者の基準や健康診断項目、異常所見が見られた夜勤労働者への対応事例などを解説します。

夜勤労働者の健康診断は年2回実施が必要

事業者は、労働安全衛生規則に規定されている特定業務に従事する従業員に対し、年2回の健康診断を実施するよう義務づけられています。

「特定業務」には22時〜翌朝5時の時間帯で稼働する深夜業(夜勤)も含まれるので、夜勤労働者は年2回の健康診断の対象です。

年2回の健康診断を実施するタイミングは、6ヶ月以内ごとに1回、および深夜の業務へ配置換えをしたときです。

雇入時健康診断や定期健康診断を受ける義務がないパート・アルバイト従業員でも深夜業に就く場合は、特定業務従事者として健康診断を年2回実施しなければなりません。

【参考】厚生労働省「労働安全衛生法に基づく健康診断を実施しましょう」

【関連記事】健康診断は企業の義務! 会社で実施される健康診断の種類、対象者などを解説

年2回の健康診断の対象となる夜勤労働者の基準

年2回の健康診断が必要となる夜勤労働者の基準は、夜間勤務を週に1回以上、または月に4回以上している従業員と労働安全衛生規則により定められています。

シフト制などの夜勤の場合だけでなく、23時までの残業など深夜業に該当する時間帯の勤務が含まれる場合も、常態的に行われていれば年2回の健康診断の対象です。

なお、労働基準法により労働時間は1分単位で計算しなければならないため、22時を1分でも過ぎれば夜間勤務を行ったものとしてカウントします。

【参考】厚生労働省石川労働局「労働安全衛生法に基づく健康診断に関する FAQ」

夜勤労働者の健康診断項目

夜勤労働者(特定業務従事者)を対象に実施する健康診断の検査項目は、以下の11項目です。

  • 既往症及び業務歴の調査
  • 自覚症状及び他覚症状の有無の検査
  • 身長※、体重、腹囲※、視力及び聴力の検査
  • 胸部エックス線検査※及び喀痰(かくたん)検査※
  • 血圧の測定
  • 貧血検査(血色素量及び赤血球数)※
  • 肝機能検査(GOT、GPT、γ-GPT)※
  • 血中脂質検査(LDLコレステロール、HDLコレステロー ル、血清トリグリセライド)※
  • 血糖検査※
  • 尿検査
  • 心電図検査※

(出典:厚生労働省「労働安全衛生法に基づく健康診断を実施しましょう」

なお、上記のうち「※」が記載されている項目は、医師が不要であると判断した場合、検査を省略できます

夜勤労働者に年2回の健康診断を実施しない場合の罰則

夜勤労働者に対し年2回の健康診断をしない場合、労働安全衛生法違反となり50万円以下の罰金が科せられます

従業員が健康診断を拒否したとの理由で実施しなかった場合でも、労働安全衛生法違反に該当するため、事業者は罰則の対象となります。

なお、従業員が健康面で不安があるとして自発的に医療機関などで健康診断を受診し、健診結果を事業者に提出した場合は、健康診断を実施したものとして有効です。

【参考】e-GOV「労働安全衛生法」

夜勤労働者の健康診断費用は事業者が負担

健康診断の実施は、労働安全衛生法で定められている事業者の義務であるため、夜勤労働者の健康診断の費用は事業者が全額負担しなければなりません。

ただし、労働安全衛生規則に定められている健康診断の項目以外のオプション検査においては、従業員の負担としても可能です。

【参考】厚生労働省石川労働局「労働安全衛生法に基づく健康診断に関する FAQ」

夜勤労働者の健康診断実施後に事業者がすべきこと

夜勤労働者の健康診断実施後、事業者は以下の対応が必要です。

  1. 健康診断個人票(健康診断結果の記録)を作成する
  2. 異常所見がある従業員について産業医から意見聴取する
  3. 産業医の意見を踏まえ、必要に応じて就業措置をとる
  4. 健康診断の結果を従業員に通知する
  5. 健康診断の結果にもとづいて保健指導を実施する
  6. 所轄の労働基準監督署に報告する

事業者は、健康診断結果で異常所見が認められた従業員に対し、夜勤の回数の減少や労働時間短縮など健康保持のために必要な措置を講じなければなりません

健康診断の事後措置に関しては、以下の記事でも詳しく解説しているので参考にしてください。

【関連記事】
健康診断の事後措置の流れは?企業が対応すべき義務を解説
【産業医監修】健康診断後、産業医に求められる対応とは?

【参考】厚生労働省「労働安全衛生法に基づく健康診断を実施しましょう~労働者の健康確保のために~」

健康診断で異常所見が認められた夜勤労働者への対応事例

健康診断で異常所見が認められた夜勤労働者への対応事例を紹介します。事例を参考に、必要に応じて夜勤労働者に適切に対応できるようにしておきましょう。

夜勤を禁止とした事例

夜勤のある食堂に勤務する当該女性従業員は、健康診断で高血圧などの異常所見が認められ、事業者は夜勤を禁止する措置を講じました。

夜勤を禁止とした理由は、健康診断の結果を受け当該従業員が自己血圧測定をしたところ、重症高血圧であることが判明し、夜勤が健康や安全に影響を与える可能性があると判断したためです。

また、夜勤禁止以外に医療機関の受診や治療を強く勧めるなど、健康促進のための対応もしました

【参考】産業医実務研修センター「(事例32)47歳女性、食堂勤務、高血圧のため夜勤禁止」

交代勤務を禁止とした事例

製造業に従事する当該男性従業員は、糖尿病で通院を継続している状況にあり、健康診断で高血圧などの異常所見が認められました。また、血糖コントロール不良で血糖高値も続いていた状況です。

本来、当該従業員の勤務形態は、日勤と夜勤の交代勤務でした。しかし、事業者は当該従業員の健康および疾病経過に対する影響の可能性や、労災リスクを懸念して日勤のみにする就業措置を講じました

【参考】産業医実務研修センター「(事例36)54歳男性、製造業、血糖コントロール不良のため交替勤務禁止」

夜勤労働者の健康診断を年2回実施して健康管理をしよう

夜勤労働者に対する年2回の健康診断の実施は、事業者の義務です。また、夜勤シフトの従業員だけではなく、深夜業の時間帯に残業を常態的に行っている従業員にも年2回、健康診断を受診させなければなりません。

適切な頻度で健康診断を実施することで心身の異常を早期に発見し、必要な措置を講じられます。夜勤労働者の健康状態を守るために、年2回の健康診断を実施して健康管理に努めましょう。

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