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CHO(健康管理最高責任者)は従業員の健康管理を統括する役職であり、健康経営の推進に重要な役割を果たします。
しかし「自社に必要かどうか分からない」「どう設置したらよいのか知りたい」など疑問をもつ企業担当者の方も多いのではないでしょうか。
本記事では、CHOの概要や設置の必要性、設置時のポイントについて解説します。CHOを設置して自社の健康経営を大きく推進していきましょう。
CHOとは「Chief Health Officer」の略であり、健康管理最高責任者や最高健康責任者と呼ばれます。
経営に携わる役員の中で、従業員の健康増進や社内の健康管理の取り組みを統括する立場です。CHOの主な役割として以下が挙げられます。
CHOの仕事は社内の従業員だけでなく、社外にもポジティブな影響を与えることが特徴です。
同じ経営層の役職であるCHOとCHROの違いは、CHOの方が健康増進に重きを置いた立場であることです。ただし、あくまで各社の裁量であり、厳密な定義はありません。
CHROは「Chief Human Resource Officer」の略であり、最高人事責任者と呼ばれます。企業の経営戦略に対して、健康も含めた人事全般の観点から意見を述べる役割です。
CHOとCHROは、いずれも経営資源の中でヒトに着目した立場である点は共通しています。
自社の従業員の健康に課題がある、健康経営を推進したい場合には、より健康に特化したCHOの設置が選択肢の一つです。
CHOを経営層の役職として設置する必要性は、以下の3つです。
それぞれ詳しく説明していきます。
CHOの設置により健康に関する取り組みの推進体制が強化され、従業員の健康増進につながります。従業員の健康増進は生産性の向上、ひいては企業の成長に資するため重要です。
しかし、健康に関する目標を掲げても、社内の推進体制が不十分で目標とする成果が出ないケースがあります。
CHOを設置すれば経営層レベルで責任の所在が明確化し、取り組みの実効性を確保できるのがメリットです。
CHOの設置により自社が健康経営に取り組む姿勢を外部に発信でき、企業イメージが向上します。
健康に関する役職を経営層に置くことで、健康経営への本気度が明らかになり、外部の関係者に良い印象を与えられるためです。
たとえば、従業員の健康管理への取り組みはESG投資のS(social)にあたり、投資家が投資先を選ぶ際の判断材料として扱われます。
また、従業員の働き方に配慮する姿勢は採用活動でもPRでき、優秀な人材の確保・定着につながるのもポイントです。
【関連記事】健康経営とは?企業が取り入れるメリットや取り組み方法・必要性を徹底解説
CHOの設置や関連の取り組みは、健康に関する公的な認定制度の審査で評価されます。
経済産業省の健康経営優良法人認定制度や健康経営銘柄では、健康に関する経営理念や組織体制が評価項目の一部です。
従業員数が多い企業の場合には「健康づくり責任者が役員以上」が認定の必須要件とされることもあります。
認定制度により、健康を重視する優良法人であることが客観的な指標として「見える化」され、企業の信頼性が高まります。
【参考】
経済産業省「健康経営優良法人認定制度」
経済産業省「ACTION!健康経営|ポータルサイト(健康経営優良法人認定制度)」
【関連記事】健康経営優良法人制度とは?認定されるメリットや申請方法を解説
CHO設置時に押さえておくべきポイントは、以下のとおりです。
CHOは設置そのものが目的ではなく、設置をきっかけに健康経営に関する企業の体制を強化するために行います。
各ポイントを詳しく説明するので、ぜひ参考にしてください。
CHOの設置とあわせて、経営理念・方針のアップデートを検討する必要があります。
CHOの設置は経営に関わるシンボリックな変化であり、企業の新たな方針を社内外へ発信する絶好の機会です。
たとえば、経営理念に必要な追記をする、健康宣言やCHOメッセージを作成するなどが挙げられます。
企業のミッションや歴史も踏まえ、自社ならではの健康経営に関する考えを盛り込むことがポイントです。
CHOをトップとして、健康の取り組みを強力に推進する体制を構築する必要があります。
CHOの設置とあわせて、CHO室や健康経営を推進する事務局など、司令塔を担う組織を設置するのが効果的です。
健康経営について社内外で関係する部署や人材には、以下が挙げられます。
CHOを中心に据えた関係者の連携によって現場レベルまで理念が浸透し、取り組みをスムーズに進められます。
推進体制の構築とあわせて、健康経営に関する取り組みのさらなる強化が重要です。
実効性を確保するためには、全社的な目標設定のみならず、従業員それぞれが当事者意識を持てるよう工夫する必要があります。
たとえば、従業員が参加できるイベント・研修の実施や、部署や個人による活動の紹介・表彰などが挙げられます。
健康経営に関する目標を立てたうえで、現状把握や取り組みの強化、実施の監視、事後評価などPDCAサイクルを回していきましょう。
【関連記事】トータルヘルスプロモーションプラン(Total Health Promotion Plan)とは?推進方法や導入するメリットを解説
CHO設置により健康経営を推進した企業の成功事例を紹介します。他社の成功事例を参考に、自社に合った取り組みを検討しましょう。
株式会社DeNAは、インターネット事業を幅広く展開している企業です。
パソコン作業が多く、身体の不調を訴える従業員がいたことがCHO設置のきっかけです。2016年にCHOを設置し、代表取締役会長の南場智子氏が自ら就任しました。
特徴は、従業員の健康増進を担うCHO室を設置し、関連部署や産業医・保健師と連携して取り組みを強力に進めたことです。CHO室が取りまとめ役となり、健康の専門家が登壇するセミナーやワークショップを多数開催しました。
社内のアンケート調査によると従業員の健康状態が改善し、2017年には健康経営優良法人(ホワイト500)、2019年には健康経営銘柄に認定されました。
ロート製薬株式会社は2014年に日本初のCHOを設置した、健康経営を推進するリーディングカンパニーの一つです。
当初から企業理念に掲げていた健康の取り組みをさらに加速させるため、CHOが統括するプロジェクトチームを立ち上げました。特徴は、従業員の自発的な健康意識の向上を目指し、参加型の企画を実施したことです。
たとえば、全従業員に歩数計を配布して部署ごとに数値を競い合う「ウェルチャレ」によって、健康を大切にする組織文化を根付かせました。
従業員のさまざまな健康指標が改善し、2015年には健康経営銘柄、2017年には健康経営優良法人(ホワイト500)に認定されました。
CHOは、従業員の健康管理に関する取り組みを統括する責任者です。経営層の役職として設置することで、従業員の健康増進や企業イメージ向上につながるため、必要性は高いといえます。
CHOの設置は、経営理念・方針のアップデートやCHOトップの推進体制の構築、健康経営の取り組み強化とセットで行うことがポイントです。
本記事を参考にCHOを設置して、健康経営をさらに推進していきましょう。
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