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スポーツエールカンパニーは、スポーツ活動の実施により従業員の健康増進を図っている企業を認定する制度です。
スポーツエールカンパニーへの認定は、社会的評価の向上など企業にとってさまざまなメリットをもたらし、健康経営の推進に役立つ重要な手段になると考えられています。
本記事では、スポーツエールカンパニーの認定基準や、認定企業の取り組み事例を紹介します。
スポーツエールカンパニーは、スポーツを通して従業員の健康増進を積極的におこなう企業を認定する制度です。スポーツ庁により2017年に制度が開始され、2024年度は1,246社が認定されました。
スポーツエールカンパニーの認定制度が開始された背景には、20〜50代の働き盛り世代におけるスポーツ習慣が低いことが挙げられます。働き盛り世代は、仕事や家事、育児などによりスポーツをする時間を取れない人が多い傾向にあります。
このような背景から、従業員の健康的なライフスタイルの定着のために、政府はスポーツに親しむ機会を設けている企業をスポーツエールカンパニーとして認定するようになりました。
【参考】スポーツ庁「スポーツエールカンパニー」
スポーツエールカンパニーに認定されるメリットには、以下などが挙げられます。
それぞれのメリットについて見ていきましょう。
スポーツエールカンパニーに認定されるメリットは、社会的評価向上を図れる点です。認定されるとスポーツ庁のサイト・SNSに社名が公表されたり、認定マークを利用できたりするようになります。
そのため、従業員の健康増進の取り組みとしてスポーツの推奨を積極的に実施していることを対外的にアピールでき、ステークホルダーから高い評価を得られやすくなります。
スポーツ活動を通じて従業員が心身ともに健康を維持して働ければ、生産性向上につながります。運動習慣は、メンタルヘルスや生活の質の改善効果をもたらすからです。
メンタルヘルスが不調だと集中力や仕事のモチベーション低下を招き、本来の能力を発揮しづらくなります。スポーツ活動によってストレスが発散され、メンタルヘルスが良好に保たれれば意欲的に仕事に取り組めるため、生産性向上が期待できるでしょう。
また、運動量が多い人は心疾患や高血圧、糖尿病などの発症リスクが低いとの調査データが報告されています。
スポーツエールカンパニーに認定され、従業員が運動する機会を多くもつようになれば病気予防になり、長期的な業績向上に貢献してもらえます。
【参考】厚生労働省「身体活動・運動」
スポーツエールカンパニーの認定により、求職者の増加が期待できる点もメリットです。認定企業は、ハローワーク(公共職業安定所)の求人票にPRロゴマーク(認定を証明するマーク)を表示できます。
スポーツを通した健康経営の実施を求職者へアピールできれば、企業のイメージアップにつながります。そのため、人材を確保しやすくなるでしょう。
スポーツイベントの参加などの取り組みを通じて、従業員同士のコミュニケーションが活性化する可能性があります。従業員同士のコミュニケーションが活発になれば、共通の目標に向かって協力できるチームワークの形成や信頼関係の構築がしやすくなるでしょう。
スポーツエールカンパニーの申請は、国内に本社または事業所があり、Sport in Lifeコンソーシアムに加盟申請をしている企業が対象です。認定を受けるためには、以下の要件を満たしている必要があります。
(出典:スポーツ庁「「スポーツエールカンパニー2024」の申請受付について」)
上記の要件を満たしていても、著しい財務状況の悪化がある企業や、社会通念に照らして認定にふさわしくないと判断された企業は認定を受けられません。
スポーツエールカンパニーの申請から認定までの流れは、以下のとおりです。
認定までの手順を把握し、スムーズに手続きを進められるようにしておきましょう。
【参考】スポーツ庁「「スポーツエールカンパニー2024」の申請受付について」
スポーツエールカンパニーの申請をするには、スポーツ庁が推進しているSport in Lifeコンソーシアムへの加入が必要です。Sport in Lifeコンソーシアムは、企業や自治体などが一体となり、多くの人がスポーツに参画することを目的としたプロジェクトです。
Sport in Lifeコンソーシアム公式サイトの加盟申請受付フォームにアクセスし、必要な情報を入力して加盟申請を行いましょう。
【参考】Sport in Lifeプロジェクト「Sport in Life コンソーシアム加盟方法」
スポーツ庁公式サイトの認定申請フォームから必要事項を入力して申請します。スポーツ活動の取り組みを実施していれば、以下のようなケースでも申請可能です。
申請の際には、取り組み内容が分かる資料や写真もできる限り提出します。
また、通常よりも高い基準を満たす企業に付与する「プラス認定」を受けたい場合は、従業員の週1回以上のスポーツ実施率が70%以上であることを証明する資料の提出も必要です。
申請が完了したら、審査が行われます。審査は2ヶ月程度かかり、追加資料の提出が求められたりヒアリングを依頼されたりすることもあります。迅速に対応できるようにしておきましょう。
審査に通過しスポーツエールカンパニーに認定されると、スポーツ庁ホームページで社名が公表され、認定証と認定マークが交付されます。
スポーツエールカンパニー2024に認定された企業の取り組み事例を紹介します。認定を目指すうえで、参考にしてください。
【参考】Sport in Lifeプロジェクト「スポーツエールカンパニー2024特徴のある取組例」
SOMPOひまわり生命保険株式会社は、従業員の健康増進のために運動習慣の定着を図る取り組みを実施しています。主な取り組みは、ウェアラブル端末の活用やオリジナル体操の促進です。
健康増進に役立てるために、全従業員にウェアラブル端末を貸し出し、日々着用してもらっています。
加えて、年2回ウェアラブル端末を活用した部署対抗ウォーキングイベントも開催しています。その結果、従業員の健康意識が向上し、歩行習慣が身についた従業員が増えました。
また、運動不足やストレスによる健康問題を解決するために、気軽にできるオリジナル体操を考案し、従業員に取り組んでもらっています。オリジナル体操の導入後、従業員から「気分転換になった」「運動になった」などの感想が多数挙がっています。
大手スポーツ用品メーカーの株式会社アシックスは、従業員とその家族のウェルビーイングを目指し、健康推進活動を実施しています。
ウェルビーイングの観点からの取り組みは、ウォーキング・ランニング通勤の推奨や、ウォークラリーの実施などです。運動機会を増やすことで従業員の健康増進を推進しています。
また、女性の健康課題と運動との関係性に関するセミナーの開催や、国内のアシックスグループを対象にアプリを活用したウォーキングバトルなども実施しています。
【関連記事】ウェルビーイングとは?経営に取り入れるメリットや取り組み事例を紹介
総合化学メーカーの旭化成株式会社は、従業員の健康意識を向上させる目的で、以下の取り組みを実施しています。
ウォーキングイベントに参加した従業員の平均歩数は、イベント前よりも増加しました。また、社内HPに掲載するエクササイズ動画は、毎月約2000人もの従業員が視聴しており、運動による健康推進に役立っています。
スポーツエールカンパニーに関するよくある疑問についてもチェックしておきましょう。
認定対象となるのは、前年度の申請締切日の翌日から今年度の申請締切日までの間に実施された取り組みです。また、認定対象期間も含め、以前から長期的に行っている取り組みも認定対象です。
認定対象となる取り組み例として、以下が挙げられます。
認定企業の取り組みでは、ラジオ体操やウォーキングイベントの開催が多く見られます。
【参考】スポーツ庁「スポーツエールカンパニー認定制度FAQ」
Sport in Lifeコンソーシアムへの加盟や認定申請に費用はかかりません。ただし、スポーツイベントの開催やジムの導入など、取り組み内容によっては費用が発生する場合があります。
健康経営の取り組みを実施している企業を対象とした助成金制度もあるため活用するとよいでしょう。助成金制度については以下の記事で詳しく記載しているため、参考にしてください。
【関連記事】7月納品分「KW 健康経営 助成金」を設定
スポーツエールカンパニーの認定は、社会的評価や生産性の向上など企業にとってさまざまなメリットをもたらします。従業員が心身ともに健康でいられる環境を構築すれば、長期的な業績向上も期待できます。
スポーツエールカンパニーに認定されるためには、企業全体でのスポーツ活動推進や取り組み実績が必要です。認定企業の取り組み事例を参考に認定を目指し、従業員の健康増進に努めましょう。
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