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事業者には従業員の安全と健康を守る「安全配慮義務」をはじめ、各種の法令が定められています。
これらのルールを守るためには「労働安全衛生目標」を設定し、より実効性のある活動に取り組むことも重要です。
本記事では、労働安全衛生目標の基礎的な内容と実行の要点をわかりやすくまとめています。
目次
労働安全衛生目標とは従業員の安全と健康を守る指標のことです。適切に労働安全衛生目標を設定・履行することで、従業員の労働災害や健康障害を防ぐという目的があります。
よって単なるスローガンとして掲げるだけではなく、具体的な数値を設定し、明確化したものを定める必要があります。
なお、目標設定の際は、以下の点に注意すると、より実効性の高い目標になります。
・測定可能であること:「安全標識の設置箇所を10%増やす」のように、具体的な行動と測定可能な結果を目標にする。
・達成可能で現実的であること:現状を的確に把握した上で、努力することで達成できるレベルに目標を設定します。
労働安全衛生目標を設定することは、従業員の安全・健康の確保だけでなく、生産性の向上や健康経営の実現など、企業にとっても多くのメリットがあります。
労働安全衛生目標は、厚生労働省の「労働安全衛生マネジメントシステムに関する指針(OSHMS指針)」において定めるべきことが記されています。
これは、労働安全衛生法が企業に課している安全配慮義務を果たすための手段として国が推奨しているものです。
OSHMSは、安全衛生活動をPDCAサイクルに乗せて継続的に改善していくための体系的な仕組みであり、安全衛生目標の設定はその第一歩といえます。
労働安全衛生目標の実行には、事業者などの経営層が安全衛生管理に対する強い意識を持ち、率先して取り組む姿勢を示すことが大切です。
また、定めた目標を従業員が十分に理解し、労災や健康障害の防止に努められるよう周知等にも取り組みましょう。
以下では、労働安全衛生目標の実現に向けた活動を紹介します。
・期限を定めて活動を開始する:安全衛生目標を達成するための具体的な行動計画・スケジュールを策定し、実行に移します。なお、計画書には「誰が、何を、いつまでに」実施するのかを明確に記載します。
・リスク低減措置の実施:目標で定めたリスクアセスメントの実施とその結果に基づき、危険性や有害性の除去および低減措置を行います。その際は、法令遵守を最優先とし、長期的な視点で対策を講じることが望ましいとされています。
・安全衛生教育:安全衛生に関する必要な知識・技能を習得させるための教育・訓練を継続的に実施します。特に危険性の高い作業の前には、KY(危険予知)活動なども行うようにします。
・ヒヤリハット報告と対策:ヒヤリハットが発生した際はその事例の報告できる仕組みを作ります。また、報告されたヒヤリハット事例を分析し、再発防止に向けた改善に繋げることで、労働災害の減少や作業効率の向上に寄与します。
・安全衛生委員会の活用:安全衛生委員会の場で情報を共有し、連携して対策を講じる場として活用します。また、産業医が参加している場合は職場巡視に関する改善点など、助言をもらうようにします。
・5S活動の推進:整理・整頓・清掃・清潔・躾(しつけ)の5Sを徹底を行います。それにより職場の危険性が可視化されるなど、安全な職場環境の維持に貢献します。5S活動は従業員が全員で推進し、各自の担当場所を明確にすることと効果的です。
・労働安全衛生マネジメントシステムの運用:労働安全衛生マネジメントシステム(OSHMS)を導入し、PDCAサイクルを回すことで、継続的な安全衛生水準の向上を目指します。
・効果測定と見直し:前述したPDCAサイクルにも関連しますが、個別で設定した目標を達成しているかをチェックするだけでなく、労働安全衛生目標の進捗状況を総合的に判断し、さらなる改善につなげます。
労働安全衛生目標の設定と実行は従業員の安全と健康を守り、生産性の向上や事業継続にも重要です。
そのため、実効性のある目標設定を行うことが重要であるのはもちろん、それらを的確に実行し、さらには振り返り(評価)を行うことも欠かせません。
労働安全衛生目標を活用し、安全で健康的な職場の実現を目指しましょう。
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