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衛生管理者とは、従業員50名以上の事業場において選任が義務付けられている専門資格保持者のことで、労働環境の衛生的改善や疾病の予防処置などをして、職場の衛生全般の管理を行う役割があります。
衛生管理者の選任は労働安全衛生法にて定められた企業の義務です。よって、事業者は必ず従わなければなりません。
本記事では、労働安全衛生法における衛生管理者の義務について解説しています。
目次
労働安全衛生法第12条では、従業員50名以上の事業場にて衛生管理者の選任を行うことを義務付けています。
また、選任基準については労働安全衛生法施行令第4条にて定められており、従業員の規模のみならず、事業場で取り扱う業務内容によって必要となる免許資格が異なることに注意が必要です。
資格の種類については主に「第一種衛生管理者」の免許と、「第二種衛生管理者」免許の2種類があり、それぞれが必要となる業種が異なります。
第二種衛生管理者の免許に比べ、より専門性の高い資格となっており、すべての業種の事業場で衛生管理者になることができます。
有害業務をおこなう事業場の場合、原則第一種衛生管理者を選任する必要があります。
第二種衛生管理者の免許は有害業務を取り扱わない業種、例えば一般的なオフィスなどの事業場で衛生管理者になることができる免許です。
第一種衛生管理管理者の免許に比べ、試験の難易度についても易しいといわれておりますが、毎年の合格率はおよそ50%となっており、受験勉強をせずに取得することは難しいと考えられます。
事業場における労働者の健康管理や作業環境の衛生管理を行う専門家としての役割があります。
また、その業務内容は労働安全衛生法にて定められています。
衛生管理者の役割は、いわば「働く人の健康と安全を守ること」といえます。以下の業務を通じて労働者が安全で健康に働ける職場環境を守る重要な役割を担います。
衛生管理者は、
(1)労働者の危険又は健康障害を防止するための措置に関すること。
(2)労働者の安全又は衛生のための教育の実施に関すること。
(3)健康診断の実施その他の健康の保持増進のための措置に関すること。
(4)労働災害防止の原因の調査及び再発防止対策に関すること。
等のうち衛生に関する技術的事項の管理を行います。
職場環境の衛生管理
職場環境の衛生管理は、労働者の健康を守る上で非常に重要です。衛生管理者は、以下の点に注意して、職場環境の改善に努める必要があります。
作業環境測定:作業環境中の有害物質の濃度や作業環境の状態を測定し、評価します。
作業環境の改善:測定結果に基づき、換気設備の設置、作業方法の改善など、必要な対策を講じます。
労働衛生保護具の使用:作業内容に応じて、適切な労働衛生保護具(マスク、保護メガネ、保護手袋など)を使用させます。
衛生管理者の資格を取得するためには、国家試験に合格する必要があります。試験は、公益財団法人安全衛生技術試験協会が実施しています。
試験では、労働衛生とそれに関する関係法令などの知識が問われます。
また、試験の難易度についてはなかなか高く、学習時間が少ない場合は合格が難しいとも言われています第一種と第二種で難易度は異なりますが、いずれにせよ十分な試験対策が必要になります。
衛生管理者試験の受験資格についてはさまざまなものがありますが、ここではその要点を挙げていきます。
詳細については公益財団法人安全衛生技術試験協会のホームページをチェックしておくことをおすすめします。
衛生管理者の試験を受けるためには、主に以下3つのうち1つの要件を満たしている必要があります。
ここでいう「労働衛生の実務経験」については解釈の幅が広いといわれており、厳密さが問われるケースは少ないそうです。
ですので、例えば「オフィスを定期的に清掃している」「設備に異常がないか確認している」といったものでも実務経験として認められると考えられていますが、疑問や不安がある場合には事前に試験協会へ問い合わせておきましょう。
ちなみに、受験の前に準備が必要となる「事業者証明書」は、安全衛生試験協会のホームページにてダウンロードすることができます。こちらもあわせて確認しておきます。
さて、いよいよ試験の申し込みについてです。
衛生管理者の受験には「免許試験受験申請書」が必要になります。この書類は安全衛生試験協会の本部をはじめ、全国各地のセンター等で無料配布されています。
遠方により受験申請書の受け取りが難しい場合は郵送で取り寄せることも可能ですので、詳しくは安全衛生試験協会「郵送での請求について」のページを確認してください。
また、自動車運転免許証などの本人確認書類(コピー)、大学もしくは高校の卒業証明書、事業者証明書、証明写真(撮影後6ヶ月以内のもので、サイズは2.4cm×3.0cm)も必要になりますので、不備がないよう準備しておきましょう。
衛生管理者の受験にかかる費用は8,800円(※)です。
衛生管理者試験の受験料の支払い方法は大きく2つあります。
ひとつは振込用紙を利用し銀行または郵便局にて支払う方法。もうひとつは安全衛生試験協会・試験センターの窓口にて現金を支払う方法です。
なお、受験料の振込用紙は前述した「免許試験受験申請書」にとじ込まれています。
また、受験料を支払った後は、振込用紙の「振替払込受付証明書(お客さま用)」を受験申請書に貼り付けておくことを忘れないようにしましょう。
※2023年1月に「労働安全衛生法関係手数料令の一部を改正する政令」が公布され、試験手数料が値上げされています。
衛生管理者は、労働者の健康と安全を守るための重要な役割を担っています。労働安全衛生法を遵守し、専門的な知識と技術を駆使して、安全で快適な職場環境を実現することが求められます。
参考資料:厚生労働省「職場のあんぜんサイト:衛生管理者」
50人以上の事業場向け
1,000人以上の事業場向け
※有害業務従事の場合は500人以上
単発の面談が必要な事業場向け