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臨床医として第一線で働く傍ら、産業医として長く企業を支えている先生がいます。「医師のキャリアは臨床だけではない」と語る彼らの視点には、企業の人事担当者が知っておくべき、産業医の真価が隠されています。
今回は、療養型病院の副院長を務めながら、10年にわたり地域の企業を支えてきた先生に、産業医活動がもたらす「知の循環」についてお話を伺いました。地域社会への貢献意識と、医師としての成長を両立させる先生が語る、産業医という仕事の奥深さをお届けします。
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【プロフィール】 ・年代: 40代 ・専門科目: 神経内科 ・産業医経験: 10年(15社) ・主な働き方: 療養型病院・介護医療院副院長と嘱託産業医 |
―― 先生は、叔母様から産業医の仕事を引き継いだのがきっかけだったそうですね。活動を続ける中で、どのような面白さややりがいを感じるようになりましたか?
先生: 病院での勤務がメインだったので、最初は軽い気持ちで始めたのですが、活動を続ける中で、企業ごとに風土やルール、働く人の特性が全く違うということに気づきました。病院という限られた世界だけでは見えなかった「社会のリアリティ」を知ることができ、医師としての視野が格段に広がったと感じています。これは、臨床医として働く上での「伸びしろ」にもなると考えています。
―― 産業医活動が、先生ご自身の臨床経験にもフィードバックされるのですね。
先生: はい。メンタル不調で休職・復職の判断に悩んだときなど、臨床の知識が直接役立つことはもちろんありますが、企業の人事担当者様から「産業医の助言のおかげで、スムーズに復職できた」と感謝されたときには、間接的ながらも社会に貢献できていると強く感じます。
―― 企業人事担当者として、産業医に相談する際、どのような心構えで臨むと良いでしょうか?
先生: 企業活動は最終的に、その国の経済や社会の質を高めることにつながります。産業医が企業活動の質を高めることに貢献できれば、それは回りまわって「日本のためになる」という大きな社会貢献です。この意識を持っている産業医は、常に企業の課題解決に真剣に取り組みます。
人事担当者様には、目の前の課題解決だけでなく、「自社の質を高めるために、産業医をどう活用するか」という視点を持って接していただきたいです。
―― 先生のプロフェッショナルな面として、ご自身の学習に対する姿勢を教えてください。
先生: 産業医は孤独な仕事になりがちです。周囲に気軽に相談できる産業医の友人はほとんどいません。だからこそ、私は資格更新研修だけでなく、積極的に外部の研修を受け、書籍で知識を補うなど、独学でのスキルアップを継続しています。法律や社会情勢の変化に合わせて、常に最新の知識を提供できるプロフェッショナルでありたいと考えています。
―― 企業が産業医を選任する際、専門科目以外で注目すべき点はありますか?
先生: 専門科目は入口に過ぎません。それ以上に、「熱心に研修を受けているか」「新しい知識を学ぼうとしているか」という学習意欲と、「企業ごとの風土の違いを理解しようとする柔軟性」を持つ産業医を選んでいただきたいです。
産業医の活動は、臨床医としてのキャリアの幅を広げ、万が一のキャリアチェンジの「逃げ道」にもなりえます。熱意ある産業医は、常に成長を続け、貴社の健康経営に長く貢献してくれるでしょう。
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