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日頃、社内の産業保健対応をするにあたり、「こんな時どうしたらいいんだろう」「他社はどう対応しているんだろう」と思い悩むことはありませんか。
『産業医と事例で学ぶ!人事労務の『困った』を解決するヒント』では、VISION PARTNERメンタルクリニック四谷 副院長・岸本雄先生に寄稿いただき、産業保健で起こった事例(※)に基づいた対応、そういったケースを未然に防ぐTipsを取り上げていきます。
※事例の細部は変更してご紹介しています。
メンタルヘルスケアの取り組みとして、管理職が部下をケアする「ラインケア」が挙げられます。一方で、管理職の不調はなかなか気づかれにくいケースもあります。今回は、セルフケアをしているはずなのに、なぜか不調が進行していく中間管理職の方の例を取り上げ、その理由について考えてみたいと思います(以下、事例の細部は変更しています)。
30〜40代は、仕事と生活の両面で大きな転機を迎える時期です。
パーソル総合研究所の調査でも、中間管理職は業務量と責任が増し、ストレスや健康リスクが高まることが報告されています。特に「組織内のトラブル対応」「部下のマネジメントの難しさ」といった、セルフケアでは解決しない要因が大きなストレス因になることが分かっています。
さて、そのような負荷を背景にどんな不調サインがみられるのか?それを示したのが下の表です。一見するとどこかできいたことがあるサインのように見えますが、その背景を知っておくとで、より当事者の苦しみがリアルに感じられると思います。
| 表に出るサイン | なぜその状態になるか |
| 雑談を避ける
孤立する 話しかけづらい雰囲気が出る |
「弱みを見せたら管理職としての信用を失う」「雑談している暇があったら仕事をしないといけない」そんな言葉がよく聞かれます。他者からの評価を気にして弱音を出せない。もしくは業務過多な中で少しでも早く仕事を終わらせたい…その結果、周囲とのかかわりを避けるようになり、孤立していきます。 |
| 遅刻・早退・欠勤が散発する | 平日夜も、土日も仕事のことを考え続け、ふとした瞬間に限界を超えてしまい、その綻びとして散発的に勤怠の乱れが生じます。この状態がしばらく続いたのちに、ある日「ぷつん」と来て、長期欠勤になるパターンがみられます。 |
| 部下の仕事を突然取り上げる
過度に介入し始める |
人手不足、業務過多に見舞われる中で徐々に余裕がなくなると「これだったら自分がやった方が早い」と突然部下の仕事を取り上げたり、過度に介入するようになります。いわゆるマイクロマネジメントというものです。しかしマイクロマネジメントをすればするほど、当事者の時間がなくなり、業務過多となるため、悪循環にはまっていきます。 |
| 小さな指摘に過敏に反応する
攻撃的、被害的になる |
勤怠の乱れやマイクロマネジメントが発生し、孤立するレベルになると「自分は役に立っていないんじゃないか」「周囲からどう思われているんだろう」といった、自責と他責が混じった感情が芽生えるようになります。その結果、周囲からの気遣いの言葉に対しても「私がダメって言いたいのか?」と攻撃的になることがあります。 |
| ケアレスミスが急に増える | 孤立により周囲からの協力が得づらくなり、同時に業務量が個人の処理能力を超えるため、ケアレスミスが増え始めます。最初は、自分で気づいてカバーできるものの、徐々に進行する中で、周囲に気づかれるレベルに発展します。 |
表面的な行動だけを見ると「やる気がない」「怠けている」もしくは「ハラスメント」に見えることもあるかもしれません。しかし実際には、責任感の強さや周囲への気遣い、業務過多による余裕のなさが裏にあるケースが多いのです。表面的な行動に目を奪われるのではなく、「これは助けを求めているサインなのかもしれない」とその視点をもてるかが、30~40代のメンタルヘルス不調予防につながります。
「もしかしてこれって不調のサインかも」…そう気づいたら人事としてどのようにかかわるのが望ましいでしょうか?ポイントは大きく3つあります。
本人がどうしても会社関係者には直接話せない、もしくは明らかに業務に支障がでるほどの不調サインがみられている、そういうときは遠慮なく産業保健職にご相談ください。どうやったら当事者の負担を減らすことができるか、一緒に考えていきたいと思います。
エムスリーキャリアが提供する専属・嘱託・スポット、すべての「産業医サービス」について分かりやすく1冊にまとめたサービス紹介パンフレットです。 お悩み別にオススメの産業医サービスがひと目でわかります。
本資料は、企業担当者様が管理職になった従業員に配布することを目的とした資料になります。 【この資料でわかること】 ・チェックリストを活用した、部下のメンタルヘルス ・管理職が取り組むべき「ラインケア」とその3つのステップ ・1on1 で“本音”を引き出すプチテクニック ・管理職として、ラインケアに加えてさらに知っておきたいことなど
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