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フレイルとは?引き起こす要因や予防・対策方法を紹介

フレイルになると、筋力の低下により身体が疲れやすくなったり、認知機能が低下して認知症を引き起こしたりする可能性があります。

従業員の健康を保持するためには、フレイルの予防・対策に取り組むことが大切です。

本記事では、フレイルを引き起こす要因や予防・対策方法を解説します。

フレイルとは

フレイルとは、加齢により心身の活力が低下し、健康な状態から要介護状態に至るまでの中間の状態のことです。

フレイルになると、身体機能が衰えて疲れやすくなったり、転倒したりすることが増えます。また、うつ状態や認知機能の低下により外出が億劫になり、引きこもりになることも少なくありません。

フレイルを放置すると運動機能の低下や精神的な不調を招き、要介護状態になる可能性もあります。健康な状態を維持するためには、早期からフレイル予防・対策に取り組むことが大切です。

【参考】厚生労働省「健康長寿に向けて必要な取り組みとは?100歳まで元気、そのカギを握るのはフレイル予防だ」

フレイルとサルコペニアとの違い

フレイルとサルコペニアの違いは、以下のとおりです。

フレイル 身体機能と精神機能が低下した状態
サルコペニア 筋力や体力が低下した状態

サルコペニアを放置すると、歩行困難になる可能性があります。フレイルと同様に早期から予防・対策に取り組むことで、筋力や体力を維持しやすくなります

【参考】厚生労働省e-ヘルスネット「サルコぺニア」

フレイルとオーラルフレイルとの違い

オーラルフレイルとは、加齢により口腔機能が低下した状態です。口腔機能が低下すると、食べ物を噛んだり飲み込んだりすることが難しくなります。

オーラルフレイルを放置すると、食事から必要な栄養素を摂取できなくなる可能性があります。口腔機能を維持するためには、普段の食事や他者との会話などにより「食べる」「話す」機能を低下させないようにすることが大切です。

【参考】厚生労働省e-ヘルスネット「口腔機能の健康への影響」

フレイルを引き起こす3つの要因

フレイルを引き起こす要因には、以下の3つがあります。

身体的要因 ・口腔機能の低下

・食事量の減少

・筋力、関節、臓器機能の衰え

精神・心理的要因 ・うつ

・無気力

・認知機能の低下

社会的要因 ・一人暮らし

・経済的な困窮

・地域交流の希薄

口腔機能の低下による食事量の減少や、筋力・関節・臓器機能の衰えが生じると、身体的フレイルになりやすいとされています。

また、うつや無気力、認知機能の低下などに陥っていると、精神・心理的フレイルを引き起こしやすいので注意が必要です。

高齢者の一人暮らしで経済的に困窮していたり、地域との交流が希薄したりしていると、社会的フレイルになりやすい傾向にあります。

フレイルは3つの要因が連鎖することで悪化し、要介護状態へ移行しやすくなります。

【参考】厚生労働省「健康長寿に向けて必要な取り組みとは?100歳まで元気、そのカギを握るのはフレイル予防だ」

フレイルの初期症状

フレイルの主な初期症状には、以下などが挙げられます。

  • 半年以内に体重が2〜3kg減少している
  • 握力が男性26kg、女性18kg以下である
  • 歩行速度が1秒あたり1m以下である
  • 疲れやすくなった
  • 外出が億劫に感じる

上記の症状に当てはまると、フレイルになっている可能性があります。現在、初期症状が見られない場合でも、フレイルの予防に取り組むことが大切です。

【参考】

厚生労働省「食べて元気にフレイル予防」

日本内科学会雑誌「フレイル・サルコペニア」

健康経営推進のために実施すべきフレイル予防・対策

健康経営推進のために、企業が実施すべき従業員のフレイルの予防・対策を紹介します。

【参考】厚生労働省「健康長寿に向けて必要な取り組みとは?100歳まで元気、そのカギを握るのはフレイル予防だ」

バランスの良い食事をして栄養を摂取する

フレイルを防ぐには、バランスの良い食事により栄養を摂取することが大切です。必要な栄養を摂ることで、筋肉量や口腔機能の低下を防げます

1日2回以上、主食・主菜・副菜をバランスよく組み合わせた食事をしましょう。また、タンパク質を含む食材を積極的に摂取すると、筋肉量の低下を防げます。

間食の際も、タンパク質を意識して摂取するとよいとされています。口腔機能を衰えさせないために、根菜類などの硬い食材を食事に取り入れることもおすすめです。

【参考】厚生労働省「食べて元気にフレイル予防」

積極的に身体を動かす

積極的に毎日身体を動かすことで、うつや認知症などになるリスクを軽減できるため、フレイルの予防・対策につながります

以下のような身体活動を1日40分程度を目安に、無理のない範囲で毎日続けることが大切です。

  • 買い物
  • 散歩
  • 掃除(家や車など)
  • 荷物の運搬
  • 階段の上り下り
  • 散歩
  • ジョギング

また、無理なく動ける場合は、ダンスやボウリングなどの運動を取り入れると体力向上につながります。

【参考】厚生労働省「65歳以上の人を対象にした身体活動指針」

地域住民との交流を深める

地域住民と交流を深めるとさまざまな刺激を受けられ、フレイルの原因となる認知機能の低下やうつの発症を防げます

現在は地域住民が主体となった「通いの場」を通して、住民同士の交流を図っている自治体や団体が多くあります。

たとえば神戸市の場合、65歳以上の方を対象に「フレイル改善通所サービス」を実施し、口腔体操や筋力トレーニングなどを行っています。

【参考】神戸市「フレイル改善通所サービス」

フレイルの予防・対策に取り組み従業員の健康を守ろう

フレイルは身体的要因・精神的要因・社会的要因の3つが連鎖することで、悪化するとされています。

健康な状態を維持するためには、バランスの良い食事をして栄養を摂取し、積極的に身体を動かすことが大切です。

健康経営推進の一環としてフレイルの予防・対策に取り組み、従業員の健康を守りましょう。

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