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産業医活動を始めて日が浅いと、企業側は「経験の少なさ」を不安に感じるかもしれません。しかし、短い期間で多くの企業を経験し、自らの役割を深く理解している産業医は、そのフレッシュな視点と熱意で企業に大きな変化をもたらします。
今回は、産業医経験1年ながらすでに34社を担当し、整形外科医から産業医へとキャリアの幅を広げた先生に、産業医としての心構えと、企業担当者が「話しやすい」と感じる産業医の条件についてお話を伺いました。先生が語る、「医者であることを忘れる」という、産業医としてのプロフェッショナルな覚悟とは何でしょうか。
【プロフィール】 ・年代: 40代 ・専門科目: 整形外科 ・産業医経験: 1年(34社) ・主な働き方: クリニック勤務と嘱託産業医を兼任 |
―― 先生は産業医としての経験はまだ浅いですが、すでに多くの企業を担当されています。産業医という仕事に対して、どのような意識を持って臨まれていますか?
先生: 私が活動を始めて強く感じたのは、企業側は産業医のことを「医師」というより、「企業で安全衛生をみる専門家」だと捉えている節があるということです。だからこそ、私たち産業医は「医者ということを忘れること」が大切だと考えています。外に出れば、一人の社会人。社会人としてのマナーやコミュニケーション能力が大切になります。
―― 企業担当者が「この先生は頼りになる」と感じるために、どのような準備をされていますか?
先生: 経験が浅い分、事前に書籍などで知識をインプットし、現場の経験を重ねる中で身につけていきました。特に、面談対応には不安があったので、家族と面談の練習をしてみるなど、地道な準備を重ねました。企業側で想定している「落としどころ」を事前に聞き、それに沿った対応をしていくことで、信頼を築いています。
―― 産業医として活動される中で、最も強く感じたやりがいや喜びは何ですか?
先生: 産業医面談では、何か診断をすることはありませんが、面談が終わった後に、社員さんから「話しやすかった」「悩んでいたことがクリアになってきた」と言葉をいただくことがよくあります。また、企業に話す上で「産業医がワンクッションいてよかった」と言われたり、社員さんが無事に復職できたという報告を受けたときが、一番の喜びです。
―― 企業担当者の方にとって、産業医はどのような「ワンクッション」になるのでしょうか?
先生: 企業と社員の間で直接話しにくいことや、医学的な配慮が必要なデリケートな問題を整理し、両者が納得できる形でコミュニケーションを仲介する役割です。特に初めて休職者に対応する人事担当者様にとって、私たちの存在が不安を解消し、スムーズな復職支援につながっていると感じています。
―― 企業が産業医を選任する際、どのような点を見てほしいと思われますか?
先生: 経験年数も大切ですが、私たちのように経験が浅くても、積極的に学び、企業に寄り添おうとする意欲と、高いコミュニケーション能力を持っているかを見てほしいです。
産業医は、企業の安全衛生を担う「専門家」として、誠実に、そして社会人としてのマナーを持って接していくことが求められます。企業と社員の「ワンクッション」として機能し、復職という結果に貢献できる産業医を、ぜひ選んでいただきたいと思います。
50人以上の事業場向け
1,000人以上の事業場向け
※有害業務従事の場合は500人以上
単発の面談が必要な事業場向け