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在宅勤務を7年前から推進の企業、コロナ禍での対応は?──先進企業に聞くリモートワーク対応vol.1(前編)

2013年の創業時から従業員のリモートワークを推進し、約4割の従業員がリモートワークを実施している株式会社Kaizen Platform。
新型コロナウイルス感染症(以下、新型コロナ)対策として、2月中旬には全社的にリモートワークを強く推奨し、3月には全社員が在宅勤務できる環境を整えました。このことについて、経営企画部副部長の古田奈緒氏に具体的なお話を伺いました。(取材日:2020年4月23日)
 

「リモートワークだから様子がわからない」をさせないロゴ

まず、創業時から従業員のリモートワークやフレックス勤務を推進してきた理由を教えてください。

弊社が創業する際に、「勤務時間や場所、組織にとらわれない働き方の提供」をコンセプトの一つとして掲げていました。そのため弊社では、誰もが好きな時に、好きな場所で働けるワークスタイルを推進しています。
弊社の主軸事業はクライアントのホームページや動画広告の改善です。従業員の約4割がエンジニアで、インターネット環境さえあればどこでも仕事ができるので、新型コロナが拡大・流行する前から、エンジニアを始め、ほとんどのメンバーがリモートワークを活用していました。
 

リモートワークをしていた従業員に対して、産業保健面で意識してきたことはありますか。

「リモートワークだから様子がわからない」という事態を発生させないように意識してきました。具体的には、Zoom(Web会議サービス)やSlack(ビジネスチャットアプリ)などのITツールで頻繁にコミュニケーションをとって、お互いの状況を把握するように努めています。
リモートワークの従業員ほど長時間労働になりがちだったので、その傾向がある従業員に対しては、まずはSlackで声掛けをして、顔を見て話した方が良さそうだと感じたらZoomで話を聞いて、少しでも調子が良くなさそうであれば産業医の先生につないでいました。
また、新型コロナ前は、全社朝礼を行っている毎週金曜日を「出社推奨デー」とし、リモートワークの従業員もなるべく顔を出すよう呼びかけていました。
弊社は創業以来、リモートワークを取り入れた働き方が最も効率のいい働き方だと証明するためにチャレンジを続けています。しかし、中途入社の人は「オフィスに出社することが当たり前」という認識が多く、リモートワークは意思疎通が図りにくいと捉えがちです。
慣れてくださいと言うのは簡単ですが、そうした人にどうやって馴染んでもらうから重要です。そのためリモートワークで働く人は、自分を可視化させる努力が必要です。リモートワークで業務のアウトプットが少ない人について、週に数日は出社するよう指示することもありました。
 

1月から、新型コロナを警戒女性

新型コロナに対して、緊急事態宣言(2020年4月)よりもかなり前に対応方針を打ち出しましたね。いつ頃から対応を進めてきたのですか。

新型コロナのニュースは1月から出ていたので、経営陣と「これは危ないね」という話をしていたんです。会社として新型コロナの対応方針を速やかに示し、それまで約4割の従業員が行っていたリモートワークを、2月中旬には全社的に強く推奨しています。とにかく、感染のリスクを少しでも下げようとしていました。
全社員が自宅で業務をできるようにするために、まずは自宅にWi-Fi環境についてのアンケートを実施。Wi-Fiが弱かったり、従量制で速度制限があったりする場合は、会社で貸与したものを使ってもらうようにしました。
自宅にディスプレイがなくて不便であれば、会社からの持ち出しを許可しました。結果的に、緊急事態宣言が出される数日前までには、全員が在宅勤務できる環境を整えることができていましたね
 

インフラを整えて、社員が速やかに在宅勤務に切り替えられるようにしたのですね。

バックオフィス以外は、スムーズに切り替えられたと思います。私自身もそうでしたが、捺印・領収証対応のある総務、経理は3月20日前後までは在宅勤務に切り替えにくい状況で──。
ただ、3月末には出社の頻度を減らすことができました。たとえば、契約書の締結には電子契約サービス「クラウドサイン」を使い、リモートワークで対応できることを増やしています。現在も必要に応じて出社はしていますが、週1回あるかないかぐらいです。
元々リモートワークをしていた社員にとっては、出社推奨デーがなくなったくらいで、これまでと何ら変わりはなかったかと思います。
一方で、リモートワークに慣れていない社員からは、不安の声もありました。「どうしても出社したいときは、そうしてもいいよ」と伝えて、少しの間、出勤する社員もいましたね。作業効率が上がるのでオフィスに集まりたいというチームに対しても、それを許可ていました。
いずれの場合も、世間的な雲行きが怪しくなってきた3月半ば頃からは完全にリモートワークで対応するようにはなりました。(後編に続く)
後編はこちら

古田 奈緒 (ふるた なお)

経営企画部副部長 / 株式会社Kaizen Platform

大学卒業後、新卒でリクルート入社。最初の配属先で事業撤退を経験した後、主に人事系を中心とした部門で19年に渡り、様々なフェーズでの人と組織に関わる仕事やしくみづくりに関わる。その後1社を経て、2017年5月に株式会社Kaizen Platform入社。現在は経営企画部副部長を務める。

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