「社員の健康と企業の成長は、相反するもの」だと考えていませんか？ 現代の産業医は、臨床の専門知識を活かしながら、この2つを両立させる「健康経営のパートナー」です。
今回お話を伺ったのは、総合病院での勤務と並行して嘱託産業医として活動し、現在は勤務先の産業医も務める先生です。ご自身のキャリアプランの中で産業医の資格が大きな強みになったと語る先生が、社員と企業をともに成長させる「両輪の関係」と、若手・女性医師が描くキャリアのリアルについて語ります。
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【プロフィール】 ・年代： 30代 ・専門科目： 一般内科、呼吸器内科 ・産業医経験： 2年（8社） ・主な働き方： 総合病院非常勤と嘱託産業医 |
―― 先生は、臨床医としての経験を積みながら産業医の資格を取得されています。何かきっかけがあったのでしょうか？
先生： 医師としてのキャリアの中で、転勤やライフイベントが多い環境に身を置くことになり、「どこにいても仕事ができる強み」が欲しいと考えたのが大きなきっかけです。産業医という働き方は、時間に融通が利きやすく、場所を選ばない部分もあるため、自分のライフプランに組み込みやすいと感じました。
―― 実際に産業医として活動される中で、どのような点に魅力を感じましたか？
先生： 臨床医として患者さんと向き合うのとは異なり、産業医は企業の人事担当者や経営層と連携して仕事を進めます。病院ではなかなか関わる機会のない企業側のプロフェッショナルと連携できることは非常に新鮮でしたし、社員が心身ともに健康になることが、結果として企業の成長につながるという「両輪の関係」を間近で見られることにやりがいを感じています。
―― 企業の人事担当者と連携する中で、最も「うまくいった」と感じる成功体験はありますか？
先生： 休職・復職の判断で悩んだとき、臨床の知識がベースにあることで、社員さんの状態をより深く理解でき、人事の方に寄り添った具体的な助言ができたことです。人事担当者様から「先生の助言のおかげで、不安なく復職に向けたサポートができました」という言葉をいただいたときは、産業医としての役割が果たせたと強く感じています。
―― 産業医のプロフェッショナリズムを感じる瞬間ですね。
先生： 臨床では病気を治すことに専念しますが、産業医は「病気になる前の予防」と「病気になっても働き続けられる仕組みづくり」に貢献できます。特に若い社員さんが多い企業では、メンタルヘルス対策や生活習慣病の予防など、将来を見据えたアドバイスが重要になります。社員の健康レベルが底上げされることで、企業の生産性が向上し、成長が加速する姿を見られるのは、産業医ならではの喜びです。
―― 企業が産業医を選任する際に、どのような点を見てほしいと思われますか？
先生： 私の専門は一般内科ですが、メンタルヘルス不調の社員さんへの対応も積極的に行っています。専門科目ももちろん重要ですが、それ以上に「社員の健康状態と、企業の状況を理解しようとする姿勢」を持っているかを見てほしいです。
特に、若手産業医はフットワークが軽く、最新の知識を積極的に学ぶ意欲が高いという強みがあります。長く付き合っていくパートナーとして、「企業文化に寄り添い、一緒に成長してくれる」ような、意欲ある産業医を選んでいただきたいですね。
50人以上の事業場向け
1,000人以上の事業場向け
※有害業務従事の場合は500人以上
単発の面談が必要な事業場向け
